北九州の門司から大阪に帰ってきた私。
次なる目的地は北海道。そこで3回目のおてつたびが決まっていたのでした。いよいよ日本一周第2弾北陸・東北・北海道編がはじまりまっせ。では行ってみましょう!
最北の村へ【43日目】
実家で一息。装備を整えなおす。
四国を回り九州までたどり着いた第一弾の旅を終え、自転車旅に必要なものがおおよそわかってきた。キャンプ道具や衣服、その他かさばる荷物は少しでも減らしておこう。
次の目的地は北海道の猿払村だ。日本最北の村として知られている。そこで3回目のおてつたびが待っている。
第2弾の旅の行程はこうだ。大阪を出発し、北陸を通って日本海側を進む。青森から北海道にわたり、北海道を一周。再び青森へ渡り、今度は太平洋側を進む。くるっと東日本を時計回りに進む計画で、8月末には大阪に戻るというものだ。
日本一周ってどう回るのがいいの?
日本一周を始めた当初、こんな疑問を持っていた。みなさんの中にも気になっている方がいるかもしれない。基本的には
自分の行きたいように行く。
これが正解だろう(笑)東西南北どこから行こうが、どのように回ろうが自由である。ただ北海道に関しては夏場に行くことをおすすめしている旅人は多い。7~9月あたりなら野宿はおおむね可能だ。自分の場合も7月に北海道を回る計画だ。
時計回りか反時計回りかということに関しては、海が好きな方なら時計回りをおすすめする。日本の場合は車両は左側通行。海沿いを走る場合、すぐ左に海を眺めながら走ることができる。ほかにも考えられることはいくつかあるが、最優先事項は安全。季節や走りやすい道を考えながら進んでいくのがいいだろう。
さて、すでに決めている日程は、先ほどのおてつたびと青森県の自然学校でのボランティアだ。その日程は意識しつつ進むことになる。最初の目的地は北海道の猿払村ということになるのだが、どうしてそこなのか。
第1弾で愛媛と広島でおてつたびに参加し、農業の楽しさ、大変さを実感した。地域の方やおてつたびのメンバーと語り合った経験はとても貴重なものだった。単なる出稼ぎではない、おてつたびならではの仕事内容、出会いの数々に驚いた。
今回の猿払村での仕事内容はいちご栽培だ。猿払村というのは北海道の北の果て。そんなところでいちごを育てていることにもびっくりだが、育てている方は役場の職員だそう。どうですか。なんか興味わきませんか(笑)
1700km
募集ページを見たのは下関に着く手前あたりで、すぐに勢いで申し込んでしまった。募集人数が2名だったのでどうかと思ったが「ぜひ来てください。」との通知が来た。おてつたびは人気の場合、すぐに募集が締め切られる。ここ最近はメディアでも取り上げられ、倍率が上がってきているそうだ。そこで勢いよく応募ボタンを押したはいいが…
問題は距離である。
大阪から猿払村までは徒歩ルートで約1700km。おてつたびが始まるのは7月12日から。なんと18日間しかない。
申し込んだ時点ではまだ1か月ほどあったのだが、実家に帰り、少しゆっくりしすぎてしまった。1日ほぼ100kmペース、なんとバカな行程なんだろう。
波乱万丈の18日間の幕開けです(笑)
出発の日
自転車に荷物を装備。母がにぎってくれたおにぎりをバッグに入れる。最後につけるのは日本一周の看板だ。四国旅の途中で作った看板。今回もどんな出会いをつないでくれるだろうか。
ここから北海道をめざすとなるとそう簡単には後戻りできない。なんとなくで出発した第1弾とは明らかに違う緊張感だ。暗闇の中に飲まれてしまいそうな感覚。
いけるかな…。
気持ちをなんとか鼓舞し、こぎはじめる。
第一弾と同じく夜の出発。自宅周りはさっと駆け抜ける。こんな看板をつけといてなんだが、見られるのはなんとなくまだ恥ずかしい…。
京都に近づいたところで、夜道にもかかわらず声をかけてくださった方。
これから滋賀の琵琶湖を回って大阪に帰ってくるそう。なんとその距離300km。それを1日で行くのだからすごい。この方は無事完走されて、結果的には13時間で304kmこいだそうです。いつか自分もこんなかっこいいロードバイクでチャレンジしてみたいな。それにしても私なんか首長い(笑)
大阪から京都までは淀川沿いのルートがおすすめ。市内から淀川を北に上っていく感じ。大阪の自宅から京都まではゆっくりこいで4時間ほどだ。
時刻は0時過ぎ。無事京都駅に到着。
本日の宿はオレンジに光るこちらのホテル…。シャワーにドリンクバー、漫画も読み放題で2000円。こんなホテルほかにあろうか(笑)
第2弾初日の距離は50kmほど。うん大丈夫!明日からがんばりまーす(笑)
ちょいと観光【44日目】
急ぎの旅だが、せっかくなので京都を観光。市内から嵐山の方までこいでみる。
渡月橋と自転車。ええやんええやん。そういえば前は紅葉のときに来たなあ。
こちらは南禅寺にある昔の水路跡。琵琶湖疎水と言われ、琵琶湖の水を京都市に流すため明治時代に作られた水路だ。
このあたりに腰かけて写真を撮っている方が多かった。なかなかの映えスポットですね!
京都の蹴上という場所から山科まで抜け、1号線に沿って走れば滋賀に着く。
時刻は11時。さてこぎますか。
よーし滋賀や!
京都の山科を抜け、滋賀県に突入。
そういえば滋賀の人って「滋賀」のことを語尾を上げて「しが↑」って言いますよね。大阪やと「しが↓」って言うんですが。まあそんな話は置いといて(笑)
大津駅から琵琶湖に抜けたところでなにやら大きな客船の姿が。琵琶湖のクルージングで有名なミシガンだ。チャリをのせて琵琶湖の先端まで運んでくれませんかね、ミシガンさーーーん!
しばし撮影タイム。一旦琵琶湖の東側を進む。
琵琶湖大橋や!
この橋を渡って琵琶湖の西側へと移動する。歩行者と自転車は無料だが、原付や車は通行料がかかる。ちなみに車で速度を守って通ると「琵琶湖周航の歌」という滋賀の人にしかわからない曲のメロディが聞けるのでぜひどうぞ(笑)
琵琶湖の西側ののどかな風景。
琵琶湖の両サイドどちらからでも福井方面には行けるが、距離的には西側を行く方がよさそうだ。そしてこちらのルートで訪れてみたい場所が二つあった。
まずはこちら。広島の厳島神社の鳥居に似ているがこちらは白髭神社という名前。鳥居が海に浮かぶ姿やっぱりいいですね^^
こちらで旅の安全を祈願。バイカーやチャリダーの方の姿がちらほら見られた。それにしてもええ天気やね^^
安曇川駅近くのスーパーでお昼ご飯。ぱんぱんに入った油淋鶏。優勝です。
巨木がむかえる道
二つ目に訪れたかった場所、それがこのメタセコイヤ並木だ。
道の両サイドにどっしりとしたメタセコイヤの木が並ぶ姿は圧巻。SNSで見たときからぜひ自転車で行ってみたいと思っていた。
並木道が始まるスタート地点では多くの観光客がいたので、少し先まで進んでみた。こちらで写真撮影。
ええやんええやん♪
福井までは山道が続く。さあがんばりまっせ!
福井県入場
福井県の看板が見えてきた!
敦賀市と言えば、甲子園出場で有名な敦賀気比高校の名が浮かぶ。
ここは18切符で来たことあるなあ。
改装工事中のようだ。
浜辺での出会い
海沿いを進むとこちらにたどり着いた。
テントが張れそうや。いや、まだ日はあるしもう少し進もうか。
一人で考えていると、突然おじいちゃんから話しかけられた。
どっからきたん?
散歩中のようだった。昔役所に勤めていたそうで、そのときの仕事のお話、奥さんとの出会いのお話、そして奥さんと別れたお話まで30分ほど聞かせていただいた。
ここで泊まるのもいいけど、次の鯖江の方がお店は多いと思うよ。途中の赤レンガ倉庫も見ていき。
ほうほう。いい情報だ。たしかに今後のためにここで距離貯金を作っておかなければ。
自転車に戻る。すると今度は、浜でわいわいしゃべっていた外国人らしき2~3人に話しかけられた。
どこからきた?日本を走っている?
少しカタコトの日本語だ。こちらも簡単な日本語で質問してみる。
大阪からきた。自転車で日本をまわっている。
Where are you from?
出身を聞くときだけなぜか英語(笑)すると…
Peru.
でもわたしたちここにすんでいます。
なんとペルーから来られた方たちだった。仕事で来て、たまにこの浜辺でのんびりするらしい。日本にいてまさかペルーの方と知り合えるとは。
ペルーと聞くとみなさんは何を思い浮かべますか。
一番に浮かんだものをとっさに返す。
Oh,Peru!
マチュピチュ!マチュピチュ!
残念ながらこれ以上の英語は出てこない(笑)とにかく頭に浮かんだあの遺跡の光景を身振り手振り伝える。すると…
Yeah!Machu Picchu!
みんなそう言います!
みんな…(笑)
いつか行きたい! そう伝えると
あなた行く!イェーーーイ!!
おお。明日にでも行けそうな気がしてきた(笑)
とにかく元気で楽しそうな方たちだった。なんだか人生を楽しんでいる感じ。
南米、いつか行きたいな。
ぼんやりそう思った。これまで訪れた国は16か国。東南アジアにインドやトルコ、エジプト。しかし南米はまだだった。日本からもっとも遠い場所に位置する南米。いったいどんな人たちがどんな生活をしているのだろうか…。
いつか、いつか…。そう言っている間に人間は年をとる。
おだやかな海をしばらく見つめる。
よし、行こう!
もう少し進んでみることにした。
これか!
おじいちゃんが言っていた赤レンガ倉庫だ。
なんかおる(笑)
福井と言えばフクイリュウという恐竜が有名だ。彼がフクイリュウかは定かではないが、白衣を着ているあたり、恐竜界ではきっと位が高いのだろう。
二日間のルート
6月25日は大阪から京都まで、26日は京都から福井までこぎました。2日目の距離はなんと190km。まさかそんなにこいでいたとは。こぎすぎです(笑)大阪から京都の間、京都から滋賀の間の峠はそれほどきつくありませんが、滋賀から福井の敦賀に抜ける道の峠はきつかったです。
2022年 6月25・26日【43・44日目】
大阪府→京都府→福井県鯖江市
走行距離 242.2km
積算距離 2,122.8km
久しぶりの日本一周投稿でした。読んでくださりありがとうございます。
第2弾がスタートしたわけですが、まさかのペルー人との出会いでしたね。期限までに北海道に着くことはできるのか。応援よろしくお願いします!