タスマニア一周ヒッチハイク①

ヒッチハイク

こんにちは!ともやです!

今回はオーストラリアのタスマニアでヒッチハイクした体験についてお伝えします。

暇だし海外でヒッチハイクでもしてみるか!

と思っている方には今回の記事が役立つかもしれません(笑)

この記事を書いた人
tomoya

元小学校の先生が30代から
自転車日本一周の旅へ
最近はオンライン日本語教師に
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はじめに

タスマニアとは?

タスマニアと聞いてすぐに「あそこだ!」とひらめく方は少ないかもしれません。タスマニアはオーストラリア南東部、メルボルンの向かいに浮かぶ島です。面積は北海道より少し小さいくらい。島の半分以上が国立公園と自然保護区に指定されており、国立公園はなんと19もあります。

第一の都市は南部にあるホバート。オーストラリアの中ではシドニーに次いで古い町とされていて、今でも雰囲気ある建物を多く見ることができます。また世界的なヨットレースが開催される町としても有名です。

第二の都市は北部のローンセストン。三つの川の合流部に位置する港町です。町中には動物園や博物館、小さなテーマパークなどがあり歩いて回ることも可能です。世界で訪れた都市の中でも個人的にお気に入りの町です。

私はそんなタスマニアで約5カ月ワーホリをしていました。そのワーホリ生活の最後に挑戦したのが

‟タスマニア一周ヒッチハイクの旅” です。

旅の計画ときっかけ

今回私はローンセストンから反時計回りで、タスマニアを一周する計画を立てました。期間は1週間。予約した日本行きの飛行機に乗るため、ローンセストン空港をゴール地点としました。

タスマニアの地図

旅のきっかけは最初にシドニーから挑戦したヒッチハイク旅です。あの時は「オーストラリア一周するぞ!」と心を燃やしてメルボルンまで移動しました。結局その後は旅らしいことはせず、タスマニアでのんびり過ごしていました。

初めての海外ヒッチハイク体験談【シドニー →メルボルン】
初めての海外ヒッチハイクに挑戦!いろんな方に乗せてもらいシドニーからメルボルンまで進みました。

よし、最後にもう一度ヒッチハイクや!!

島を旅するときにはいつも「一周したい!」と考えてしまう性格です。当然タスマニアもヒッチハイクで一周しようと考えました。さあてどんな出会いが待っているのか。時間を出発の朝に戻します。

1日目(→デボンポート)

タスマニアのロングフォードのキャラバンパークに張ったテント

9:00 3週間住んでいたキャンプ場で荷物を片付ける。ここの人たちにもかなりお世話になった。

タスマニアのロングフォードのキャラバンパークのカモ

いつもテント前にいた彼らにも別れのあいさつ。ちなみに彼らには名前をつけていた。黒い方がつくね、白い方がぼんじり。最後まで食わずにいた自分を褒めたい(笑)

ローンセストンでヒッチハイクする旅人

11:30 キャンプ場からローンセストン中心部へ移動。歩きながらヒッチハイクに適した場所を探す。

今日の目的地はローンセストンから北西に車で100㎞のところにあるデボンポートだ。タスマニアに来て最初に住んだ思い出の場所。1号線の道路がデボンポートまで続いているので、道に沿って南へ歩いていく。コールスというスーパーを過ぎた辺りで良さげな場所を見つけた。

ローンセストンでヒッチハイクする旅人のバックパック

12:30 いよいよタスマニアのヒッチハイク旅が始まる。メルボルンまで移動して以来5ヵ月ぶりのヒッチハイク。何度やっても1台目は少し緊張する。まずは中間地点にあるデロレーヌという町をめざすことにした。

日本車は最高(1台目)

ローンセストンからデロレーヌまでの道

立ち始めて20分後、目の前に1台のスポーツカーが止まった。運転席の若者がオージーなまりの英語で話しかけてくる。

「どこまで?乗りなよ!」

彼はデロレーヌの近くに住んでいる大学生で、今から帰るところだそうだ。ヒッチハイカーを見かけたことはあるが初めて乗せたという。

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

彼のかっこいい愛車は中古の日本車。口癖のように

「日本車は最高だよ!」

と言っていた。丈夫でデザインもかっこいい。日本の車会社の名前をいくつか挙げながら、日本車の性能の良さを語っていた。デロレーヌの観光案内所まで乗せてくれた。

デボンポートと書いたスケッチブック

14:15 次の目的地をボードに書く。1台で目標の半分まで進めたので迷わず「デボンポート」にした。

タスマニアのデロレーヌの街並み

デロレーヌの町を少し散策してみる。ヒッチハイクで訪れるこうした小さい町はどこも雰囲気がいい。歩道を歩いていると突然声をかけられた。

「ジャパニーズトラベラー?」

デロレーヌで出会った人

タイのバンコク出身のお母さんだった。娘さんも含めて日本のことが大好きらしい。これまでの旅の話を聞いてくれた。一緒に写真を撮って連絡先まで交換。この日は頻繁に連絡をいただいた。

すごいおっちゃん(2台目)

タスマニアのデロレーヌでヒッチハイクする旅人

15:20 町の端で再びヒッチハイクを始める。ローンセストンに比べればかなり小さい町。急に車の数が減る。

タスマニアのデロレーヌからデボンポートまでの道

15分程たったところでついさっき通り過ぎた車が戻ってきた。デボンポート手前の町までだが乗せてくれるという。

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

電気工事をしているおっちゃんだ。荷台にはたくさんの工具が積まれている。このおっちゃんがすごかった。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の車

弟が狩猟をやっているそうで、何やらお宝がたくさんあるという場所に連れて行ってくれた。おっちゃんの後について建物の中へ、すると…

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の動物の剥製

なんじゃこりゃ!

中にはたくさんの動物の剥製が置かれていた。世界各地で獲ってきたものらしい。知り合いの別のおっちゃんが奥から登場。なかなかいかつい見た目だ。

もしかして、これを買わされるのか…?

心配がよぎった。おっちゃんたちと一定の距離を保ちながら「すごいですね!」と手をたたく。

「撮ってあげるよー!」

動物の剥製と写真を撮る旅人

こちらの心配をよそにおっちゃんはたくさん写真を撮ってくれた。そして再び車に乗り込む。

「今日はどこに泊まるんだ?」

おっちゃんが聞いた。決まっていないことを伝えると「家の庭にテントを張ってもいいよ」と返ってきた。なんという展開だろう。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家で食べるお菓子

16:00 おっちゃんの家に到着。一人暮らしのようだがかなりでかい。飲み物とお菓子が用意される。この後まだ仕事があるので庭で自由に過ごしていい、ということだった。

まだ日暮れには時間があり距離的にもあまり進めていない。旅の期間に余裕があるわけでもないので少し迷った。ただ初日からこんな人に出会えるとは…。今日はおっちゃんのやさしさに甘えることにした。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家の庭に張ったテント

庭が広すぎてどこにテントを張ろうか迷った。テラスに近い場所に設置しバッグを収納。人の家の庭で寝るのは初めての経験。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家で飲むビール

18:30 エンジン音が聞こえる。おっちゃんが帰ってきた。ところが彼は

「これ、飲んでもいいよ!」

とビールを置いて再び出て行った。

30分ほどしておっちゃんが戻ってきた。彼が言う。

「今日は寒くなるから中で寝るか?ソファになるけど。」

テントで寝る気満々だった私はびっくり。しかし、その後の展開にさらに驚くことになる。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家の晩ご飯

なんと彼は近くの店まで晩ご飯を買いに行ってくれていたのだ。しかも盛り盛りのチキンとポテト。おっちゃんと二人のディナータイムが始まった。

睡眠薬でも入っているのか?(笑)

疑い深い私はそんなことまで考えてしまった。ただ彼が嬉しそうに食べる姿を見てすぐにその考えを改めた。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家で映画

ディナーの後は一緒にレーシングゲームをしたり、アイスを食べたり。最後はよくわからない映画を一緒に見た。

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の家のソファと寝袋

すごい人に出会った。頭が追いつかへん…(笑)

初日にしてびっくりするような展開だった。

2日目(→スタンリー)

タスマニアのデロレーヌで乗せてくれた人の朝ごはん

8:30 朝目覚めると、彼はすぐに朝ごはんを用意し始めた。この後デボンポートまで乗せて行ってくれるという。そして昨日食べたチキンや栄養食品を真空パックして持たせてくれた。ほんまどこまで優しい人やねん^^

デボンポートの灯台

現地ですぐに降りるつもりだったが、彼は「せっかくだから」と言ってデボンポート北にある灯台まで連れて行ってくれた。デボンポートは最初の2か月間住んだ町である。観光地であるこの灯台にも来たことがあったが、すでに彼とは友人関係のようになっている。嬉しそうな彼を見てこちらも幸せな気分になった。窓を開けて懐かしい街並みを見ながらドライブする。

10:20 おっちゃんにお礼を伝え、デボンポート南のB19の道路でヒッチハイク開始。この先で1号線に合流する道だ。オーストラリアではハイウェイ(高速道路)沿いでヒッチハイクすることは一応禁止となっている。したがってこうした一般道で車を待つわけだが、日本のようにゲートがあるわけではないのでどこからがハイウェイなのかが正直わからない。

デボンポート近くの道でヒッチハイクする旅人の荷物

現地の人に聞いてみると「どこでもできるよ!」という人もいれば、「ハイウェイは危ないからダメだよ!」という人もいる。この場所に立っていた時は近所の方が

「隣の1号線で立っていた方がいいよ!」

と教えてくれた。立つ場所を変えながら乗せてもらえる車を待つ。

愛犬と一緒に(3台目)

少ししてから1台の乗用車が止まった。

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

「ちょっとだけなら乗せられるよ!」

2日目最初の車は愛犬と一緒にドライブしていたおじさんだ。

デボンポートで乗せてくれた人の愛犬

この犬がとにかくかわいい。まっすぐ前を見ておとなしく座っている。いきなり見知らぬ日本人が乗り込んできたというのにお利口な犬だ。

11:00 到着したのはデボンポートの西にあるアルバーストンという町。次のヒッチハイク場所を探して町を歩き回る。

ヒッチハイクでいただいた差し入れ

お腹が空いたので、今朝おっちゃんからいただいた大量の食糧を広げてみた。ありがたいことにかなりの量だ。バナナを2本食べたが運ぶにはさすがに荷物が多い。

食料捨てるわけにもいかんしなあ…。

タスマニアのアルバーストンの路上パフォーマー

考えながら歩いていると、路上でギターを弾くおじいさんに出会った。彼の素晴らしい演奏を聞き、通行人が小銭を置いていく。私は小銭と一緒に食料を半分程分けて渡し、一緒にクッキーを食べた。

タスマニアのペンギンの標識

いい場所が見つからずしばらく道沿いを歩いた。

この先はペンギンかあ。

一度行ったことのある町だ。ここからしばらくは海沿いの道が続く。

高校教師(4台目)

ようやく見つけた少しスペースのある場所でヒッチハイク。すると10分後、車が止まった。

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

高校の先生をしている方だった。職業を聞かれ、以前小学校の先生をしていたことを話すと話が弾んだ。教育制度やお互いの国の労働環境について、ゆっくりとした英語で教えてくれた。ステッカーを渡すとかなり気に入って、「車に貼ったよ」と後から連絡が来た。

12:50 バーニーという町に到着。ローンセストンからはそこまで進んではいないが、かなり順調に乗せてもらえている。タスマニアはヒッチハイクしやすいという噂を聞いたことがあるが本当にその通りかもしれない。

九死に一生(5台目)

タスマニアのバーニーでヒッチハイクする旅人の荷物

次の目的地はバーニーから西に85㎞走ったところにあるスミストン。少し思い切って書いてみたがすぐに車が止まった。

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

乗せてくれたにはスミストンの手前の町に住むおじさん。車内でこれまでの経験について話してくれた。特に印象に残っているのが事故で九死に一生を得た話だ。

事故で歩けなくなったんだ…。

しばらく車いす生活になったがリハビリのおかげで元の生活に戻れたらしい。「今自由に動き回れるのが不思議なくらいだよ」と言っていた。話がどんどん弾み、いつの間にかスミストンまで運んでくれた。

タスマニアのスミストンの展望台

彼の話を聞いて俄然やる気が出た。今自分はどこへでも行ける。

スミストンの丘の上にあった展望台ではしゃいだ。

おっちゃんは続く(6台目)

16:30 スミストンの道沿いでボードを掲げようと準備していると、向かいのガソリンスタンドで給油をしていた人が声をかけてくれた。もはや立たなくても乗れるのか(笑)ここまでおっちゃん率高めだが果たして…

タスマニアのヒッチハイクで乗せてくれた人

うん、やはりおっちゃんだった(笑)この方の行き先はスタンリー。少し前に通り過ぎた北に伸びる半島の町である。

西へ向かうはずが少し戻ることになったが、スタンリーにはある有名な観光地が存在する。おっちゃんのトラックに乗せられ30分。それが姿を現した。

スタンリーのザナット

こんもりと盛り上がった大地が見える。タスマニアのウルルと言われるザ・ナットだ。

半島の東側にポコッと飛び出す形で存在しており、ふもとにはスタンリーの町が広がる。

スタンリーのザナット

おっちゃんと別れザ・ナットに向かう。近づいていくほどその大きさに驚く。標高は143mだがもう少し高いように感じる。数千万年前の火山活動で形成されたそうだ。頂上には展望台があり坂道と階段で登っていくことができる。

スタンリーのザナットの頂上からの景色

上からはきれいな海岸の景色が見えた。美しさに一瞬浸ったところで本日の野宿場所をどこにするか考える。この岩の頂上から野宿場所を探すヤツはなかなかいないだろう(笑)

タスマニアのスタンリーで野宿する旅人のテント

19:00 海沿いに良さげな公園を見つけた。小屋のような休憩スペースがあったので、テントを張らせてもらうことにした。屋根・トイレ・人通りの少なさの3点がそろえば悩む必要はない。

タスマニアのヒッチハイク旅いかがでしたか?次回は3日目から5日目のブログです。お楽しみに!

タスマニア一周ヒッチハイク②に続く…

タスマニア一周ヒッチハイク②
タスマニア一周ヒッチハイク3日目から5日目の記録です。3日目までは順調に来たものの4日目はクイーンズタウンで足止め。ところが奇跡的な出会いで後半は一気に進みます。
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