こんにちは!ともやです!
5日目に西から東への大移動に成功した私。行きたかった島へ上陸します。タスマニアヒッチハイク6日目と最終日の記録です。それでは行ってみましょう!
6日目

7:30 船が出る港へ。ここも美しい町だ。
行きたかった島の名前はマリア島。マライア島と発音することもある。港から船で約30分のところに浮かぶ島で、島全体が国立公園に指定されている。いろんな動物に出会えるわけだが特に人気なのがウォンバットだ。

チケットはオンラインで購入済み。トリアバンナを8時半に出発し、14時半にマリア島を出る日帰りのチケット。料金は大人1名54AUD(約5000円)だが、マリア島は国立公園なので国立公園入場パスも別途必要だ。
夕方に帰ってきてからヒッチハイクでローンセストンをめざす。多少強引な計画にたってしまったが、マリア島を観光して帰るにはこの計画がベスト。
マリア島へ

ビジターセンターには出航時間の45分前に到着しておく必要がある。紙のチケットと地図を手に入れたら船に乗り込む。

建物の前にはこんな看板が。大事なのは満潮と干潮の時刻だ。島にある有名な観光スポットを見るためにはこの時刻を覚えておく必要がある。

こちらがマリア島行きのフェリー。中型サイズの船で自転車も積み込み可能。

船の側面には“Encounter”と書いてある。意味は「偶然の出会い」。なんといい言葉だろう。

8:30 島に向けて出港。港を離れるこの瞬間は何度体験しても興奮する。

島が見えてくると乗客たちは一斉に甲板に集まってきた。

9:00 島に上陸。どんな偶然の出会いがあるのだろうか^^
島北部のこの辺りが主な観光場所。化石が見られるところやきれいな岸壁が見られるところがある。自転車を借りて回ることもできるが私はゆっくり徒歩旅してみることにした。フェリー乗り場から時計回りに歩いていく。

さっそく見たこともない鳥たちがお出迎えしてくれた。ロウバシガンというカモ科の鳥らしい。大型の鳥がここではまるで公園にいるハトのように自由に行き来する。

次に見えてきたのは何やら古めかしいレンガ造りの建物。イギリス植民地時代に流刑地として使われていた名残で、いくつかの古い建物が残っている。

左の海側にゴソゴソと動く動物が。ワラビーだ。カンガルーよりは少し小さめだが、遠目で見ると見分けがつかない。

あれはもしや!!
まん丸とした顔と背中。ふさふさの茶色い毛。つぶらな瞳…。

ウォンバットや!!
タスマニアで初めて出会ったのはクレイドルマウンテンに登った時。最初は小ぐまかと思ったが丸いフォルムがなんともいい感じ。もぐもぐと一生懸命草を食べる姿に心を奪われた。

動物に触ってはいけないので適度に距離を取りながら写真撮影。いやあ、かわいすぎる。

さらに進んだところには地層が見える岩壁が。ここはフォッシル・クリフと呼ばれる場所で、岩をよく観察すると化石が見られる箇所がある。

これは貝殻の化石だろうか。

こちらの岩にもびっしりとある。

10:00 ハイキングコースを半分程歩いたところで一旦腹ごしらえ。食パンとヌテラさえあれば数日は生きられる体になってきた(笑)
マリア島にホテルや飲食施設はない。キャンプ場があるので1泊することもできるが、食料はすべて持参する必要がある。

娘さんとシドニーから旅行に来ている方と話した。背中のボードが気になって声をかけてくれたらしい。

「Tomoya!こんにちは!」
今度は日本語で話しかけられた。みんな日本語が話せるスーパー家族だった。日本語学習が楽しくなって家族で勉強するようになったそうだ。

島の東側からフェリー桟橋のある西側に戻ってきた。ここには雰囲気ある建物が多く並んでいる。

これは古い学校のような建物。

中は博物館になっている。

こちらではマウンテンバイクがレンタルできるようだ。
桟橋から南に約500mの辺りにキャンプ場がある。

テントや食料はすべて持参することになるが、マリア島に泊まるならここ一択。今日も何張りかテントが見える。料金は大人1名7AUD(662円)でフェリー乗船前にビジターセンターで支払う。

共有スペースはこんな感じ。水道、コンロ、ロッカーが整備されている。

13:00 キャンプ場からさらに西へ700m程進んでいく。
すると、この島の中でも特に有名な観光スポットに到着する。

それがこちらのペインティッド・クリフ。何千年、何万年と浸食を受けて形成された独特な地形である。

奥まで進んでいくときれいな岩肌が現れる。その名の通り誰かがペイントしたかのような光景だ。

さらに奥から撮ってみた。うん、美しい^^
ちなみに満潮時だとここまでは入ってこれない。ビジターセンターの前で満潮と干潮の時刻がお知らせされていたのはそのためだ。干潮時をうまく狙って訪れるのがベスト。

ペインティド・クリフスの手前にあるビーチもなかなかきれい。三日月形に白い砂浜が広がる。

14:00 気がつくと帰りのフェリーが出る時刻が迫っていた。奥に桟橋が見えているが意外と距離がある。小走りで戻る。

急いでいる時に限ってとびきりかわいいやつが現れた。ずっと見ていられる。

両サイドに大木がそびえる道を抜けていく。

この建物が見えたら桟橋はもうすぐだ。

ふう、到着。なんとか14時半の便に間に合った。
まさかの出会い

15:30 港から昨日泊まった観光案内所まで戻ってきた。今日の夜にはローンセストンの友人宅に着きたいところだが、距離はまだ186㎞も残している。
ここからはスワンシー、キャンベルタウン辺りに進む車に乗せてもらわなければならない。果たして…。

案内所から道路の反対側へ。勝負のヒッチハイクが始まった。立ち始めて少したったとき、反対側から来たバンがUターンして止まった。
あれ、この車どこかで見たような…。

中からカップルが降りてきた。
こんにちは!あ、あれ!?
インスタでつながっていた人だ。いつも投稿は見させてもらっていたがお会いするのは初めて。まさかこんなところで出会えるとは^^目的地は反対側ということで少し話して別れた。ちょっとでもタイミングがずれていたら会えなかった。すごい!
イーストコーストを走る(14台目)

16:30 1時間たったところでようやく本日1台目。旅行に来ているパキスタン人のカップルだった。

後部座席の窓から見えた景色。夕暮れ時のイーストコーストがとても綺麗。
カップルはスワンシーの先のビチェノまで行くという。そこで地図にあるスワンシーを過ぎた分かれ道で降ろしてもらった。私はB34の道路でキャンベルタウンをめざす。

17:30 夕暮れが迫る。分かれ道で降りたもののすぐに「失敗した」と思った。車通りが全然なく、通る車はもう一方の道へ直進していく。こちらに左折してくる車が全くいない。
辺りは草が生い茂るだけの場所。テントは張れそうだがこんな場所で寝られるだろうか。
あ!!
ふとスマホを見ると電池が残り5%しかなかった。すでに予備バッテリーは使い終えている。急いで友人宅の住所をメモした。ローンセストンで待ってくれている友人には申し訳ないが、かなり厳しい状況になってきた。
救世主(15台目)
18:15 辺りが暗闇に包まれる。ボードにライトを当てながら車を待つ。ここまで左折してきた車はわずか2台。どちらも少しスピードを緩めてくれたが乗せてくれなかった。
くそう、ここまでか。
残り2%のスマホで友人あてにメッセージを送る。
ごめん、今日は行けない。
バックパックからテントを出し野宿の準備をしようとした時だった。車のライトが見える。こちらに向かって曲がってくるではないか。
ヘーイ!!
声を出して手を振った。すると少し過ぎたところで車が止まった。
「大丈夫か?乗るか?」
救世主が現れた。キャンベルタウンに向かうおっちゃんだ。英語のなまりが強く半分程しかわからなかったが、とにかく乗せてくれるようだ。

トラックに乗せられ夜道を走る。ヘッドライトをつけなければ真っ暗な道を陽気なおっちゃんと進む。

この人に出会っていなかったら今ごろ野生動物と仲良くしていたかもしれない(笑)本当にありがたかった。ガソリンスタンドでおっちゃんと別れた。
最後の大勝負(16台目)

19:00 キャンベルタウンで最後の大勝負。ガソリンスタンドの向かいですぐに始めるもスマホの充電が切れた。ライトを照らしながらボードを掲げる。目的地はもちろんローンセストン。残り70㎞だ。
30分程たったところでキャンピングカーが止まった。友人どうしで旅をしている人だった。昔ヒッチハイクをしたことがあるらしい。ダメもとでローンセストンで待つ友人宅の住所を伝えてみる。
「困ったときはお互い様だよ!」
そう言って助手席の彼女がスマホに住所を打ち込んだ。ドライバーに伝える。彼らの行き先とは違う方向だが連れて行ってくれるようだ。
「この辺りだね!」
到着した場所には家が数軒。明かりがついている家に近づいてみる。スマホは充電が切れているので連絡はとれない。そもそも家の住所はこれで合っているのだろうか。不安がよぎる。インターフォンもなく家の前で立ち尽くしていると、奇跡が起きた。
あ!!
窓に友人の姿が。外を見ている。
おーい!
大きく手を振って呼びかける。私に気づいて玄関のドアを開けてくれた。
Hey Tomoya!!

友人というのは仕事仲間のチリ人。フルーツパッキングの仕事で仲良くなったお二人だ。
お腹空いてない?充電は大丈夫?
遅い時間にもかかわらず優しく迎えてくれた。

泊まるつもりはなかったが寝床まで用意してくれた。最後までお世話になりました(T T)
7日目
6:30 チリ人の家を出発。彼女たちが仕事に行く車に乗って、別の友人宅へ移動する。

彼らもフルーツパッキングの仕事で出会った日本人仲間で、自宅で朝ごはんを準備してくれていた。

12:30 車でローンセストン中心部へ。ここは1週間前にヒッチハイク旅をスタートした場所。無事にタスマニア一周を達成できた。たった7日間だが毎日が濃すぎて1か月くらい旅した感覚だ。

その後別の日本人カップルとも合流し、小さなテーマパークで遊んだ。彼らはデボンポートに住み始めたとき初めてお世話になった日本人。まさか最終日まで一緒の時間を過ごせるとは。

14:30 車でローンセストン空港へ。ここが正式なゴール地点。ついにタスマニアを離れる時が来た。

ここ数カ月お世話になっていた別の日本人たちもお見送りに来てくれた。タスマニアデビル柄の素敵な靴下をいただいた。

あまりにできすぎたヒッチハイク旅。多くの人に助けてもらい、最終日にもお世話になった人たちにこれだけ会えるとは^^つくづく自分は恵まれていると感じた。
Thank you Tasmania!!
バイバイ タスマニア!!
一生忘れることのない1週間、ありがとうタスマニア!!^^
おわりに
こうして半年間のワーホリ生活が終わりました。ワーホリ最後に挑戦したタスマニアのヒッチハイク旅。キャンベルタウンで一晩停滞したことはありましたが、ほとんどはすぐに乗せてもらえました。島独特の人の温かさを感じた7日間でした。これにて私のヒッチハイク体験談も終了です。が旅は続きます。
Where is the next town …?
果たして次の町は…?

今回も最高の旅でした!ここまで読んでくださりありがとうございました!
日本でのヒッチハイクの様子はこちら↓
