何を得ましたか?
5:40 沖永良部の公園からおはようです!トイレの横だというのに誰も来なかった。いや、自分が寝入っていただけか(笑)
月と太陽が交代する時間。顔を洗い、無理やり体を起こす。
6:00 昨日のグラウンドゴルフのメンバーが何人か朝練にやってきた。大会が近いそうだ。それにしてもおじいの朝は早すぎる。
ゆっくりと和泊港に向けて移動開始。今日のフェリーは12時に出る。余裕のよっちゃんイカだ。
朝日に照らされ輝く畑がきれいで、思わず写真を撮った。沖永良部はサトウキビやじゃがいもが名産物らしい。ここでは何を育てているんだろうか。
見たことないコンビニで朝ごはんを買う。コンビニ前でおじさんに「それだけ日本一周されて何を得ましたか?」と聞かれた。寝ぼけていたが少し考えて答えた。
うーん、世の中いろんな生き方している人がおるんやなって思いました。
おじさんは「ほおー!」と言って中に入っていった。おにぎりを選びながら、さっきの回答を振り返る。「得ましたか?」の答えにはなっていないが、素直に思ったことは言えたか。
いろんなタイミングが重なってこれまで多くの方に出会えた。小学校の先生を続けていてもそれなりに人との出会いはあっただろうが、ジャンルの違う決して交わることのない方たちに合えたのは確かだ。道端で助けてくれた人、仕事でお世話になった地域の人、クレイジーな旅人たち…。挙げ出すときりがないが、インパクトの強い人から順に頭の中に登場する。みなさん元気にしているだろうか。
次の島へ
小さな町の小さな道を抜けて
おととい通った海沿いの道へ。
8:00 タラソおきのえらぶという施設の裏の公園を見つけた。ベンチで少し昼寝をする。いやただの二度寝か(笑)
こちらは展望台。次の島はどんなところだろうか。目的地はすでに決まっている。
11:30 和泊港にマリックスラインの船がやってきた。
おとといの船とは別の型のクイーンコーラルクロスだ。さてここで次の目的地の発表です。次の島は…
与論島!
こうなったらあの島も行くしかありません(笑)鹿児島から当初は喜界島・沖縄のみ訪れる予定だったがいつの間にか奄美群島をめぐることになり、沖縄まで残す島は一つだけになった。ここで与論島をスキップすれば、きっと島の人に怒られる。ということでレッツゴー!
沖永良部からは1時間40分。料金は自転車代含め2180円だった。
船内でさっそくシャワーを浴びる。シャワー室きれー!
約二日間お世話になった沖永良部島とお別れ。次はもっとゆっくりした日程で来たいものだ。
このフェリーでは奇跡的な出会いがあった。
彼はインスタでつながっていた千葉からの日本一周チャリダーゆうやくん。たまたま同じ船に乗っていた。初めて連絡を取り合ったのは宮崎にいるときだった。ニアミスで会えず、「また沖縄で会えたら!」と話していたが、まさか船上で会えるとは(笑)
ヨットの持ち主
彼に見送られ上陸。降り立ったのは地図上の西の与論港。彼はそのまま沖縄に向かうらしい。
与論島は沖縄の1つ手前の島。回ってきた奄美群島の島々の中では最も面積が小さい。島にある与論町は鹿児島最南端の町だ。
まずはヨロン駅という場所に来た。
ここに鉄道は走っていないが、線路と立派な車輪に
駅舎もあった。写真スポットとしてはいい感じ。
駅の前でとあるご夫婦に出会った。北海道から来られたそうだが、その手段に驚いた。なんとヨットで来たそうだ。赤いヨットだそうで、船の名前までうれしげに教えてくれた。
「赤いヨット」と聞いて思い出したことがあった。奄美大島の古仁屋にいた時、かっこいい赤のヨットがあってこっそり写真を撮ったのだ。
その話をしてみると、なんとこちらのご夫婦のヨットだった。こんな偶然があるのか(笑)
興奮して連絡先を交換した。ヨットは船着き場に置いてあるらしく、「後でおいで!」と誘ってくださった。すごい出会いだ。
与論島一周
さて、与論島ももちろん一周する。小さい島なのでもしかしたら一日で回れるかもしれない。こちらは空港。白を基調とした建物でかわいい。
隣にニシムタというホームセンターがあった。ある物を欲していたことを思い出す。
無事めあての物が買えた。島を時計回りに進んでいく。こちらは空港の滑走路に沿った長い道。白っぽい砂が敷かれている。
道沿いに突然王者の椅子というのが現れた。コンセプトはわからない。
ウドノスビーチという場所に来た。少し道に迷ったが、関東から一人旅で来ていた方とともになんとかたどり着いた。
ここで先ほどホームセンターで買った物の袋を開ける。ビーチサンダルだ。あれだけ南の島を回っておきながらスニーカーしかなく、気軽に水につかれなかった。では思う存分…
冷てえー!
南の島と言ってもまだ4月。水温は少し冷たい。
奄美群島はどの島も海がきれいだったが、与論の海は頭一つ抜けている気がする。
どうですかみなさん!この透明度!
泳いでいる魚の毛穴まで見えそうだ。
冗談はさておき、どこを撮ってもいい写真になる。
与論島循環線という道路を通り、今度は反対側の海岸へ。
うわあ、こっちもすごい!!
大金久海岸というビーチで、奥にうっすら白く見える百合が浜が特に有名。春から秋にかけて干潮時にしか現れない白砂の島で、テレビや本で見たことはあった。プロポーズするカップルもいるそうである。ロマンですねえ^^
島の駅くるまどうというところで、黒糖アンダギーと中華ちまきを買った。
観光客の方とパシャリ。
与論民俗村という観光スポットへ。ここは昔の民家や道具を展示する私設の展示館で、500円で見学できる。
昔の与論の家はこのような円錐型のかやぶき屋根の家だったそうだ。ガイドの方がゆっくりと丁寧に説明しながら案内してくれる。
島内には数は少ないが、琉球文化の影響を受けた赤瓦の家も存在するそうだ。
こちらは砂糖車。工場ができるまでは、サトウキビを絞るのにこうした機械を使っていたらしい。
お手製の漬物とお茶もいただけた。ガイドもついているのでこれはお得!民族の生活についてしっかり学ぶことができる。
17:30 島南部にある神社にやってきた。鳥居と鯉のぼりがコラボしている。
こちらはサザンクロスセンターという展望台兼資料館。10分前に閉館していた。
ここに来た理由は一つ。この絶景を見るためだ。かつて与論城があった場所は小高い丘になっている。夕日と海と与論の大地のスペクタクルショー。最高の景色だった。
海岸に止めてあった例のヨットにご挨拶に行った。ご夫婦に「明日の朝またおいで!」と言われた。何か楽しいことがあるようだ。
船の近くにいい感じのベンチを見つけた。ちなみにいい感じとは屋根、マットのサイズに合うベンチ、水道設備に対しての意見だ。うん、完璧(笑)
水道をお借りして洗濯する。久しぶりの手洗い洗濯。フィジー留学の寮生活を思い出す。
19:40 おなかが空いて、夜の街にくり出してみた。まるで東南アジアの道を歩いているようなレトロな雰囲気。いい感じのご飯屋さんがたくさんある。
芭蕉亭というお店に吸い寄せられるように入店。口が勝手に焼肉定食を注文。目の前に来た時点でもううまい(笑)
しゃべりの上手なお母さんだった。日本一周Tシャツにあたたかいメッセージを書いてくださった。
差し入れにジュースをいただいた。今日の旅も予想していない終わり方になった。
満天の星空を見ながら、家まで歩いて帰った。明日はどんな島生活になるのか。
沖永良部~与論島ルート
2023年4月11日【225日目】
走行距離 42㎞
積算距離 11,631.3㎞
与論島もいい島ですね^^ヨットの方との出会いはおもしろい旅へとつながっていきます。次回もお楽しみに!