本栖湖の思い出【150日目 静岡】

日本一周

昨日のキャンプ場ふもとっぱらから別のキャンプ場へ。そこでは壮大な景色が待っていました。しかし、襲い掛かる強烈な寒さ。生きて明日を迎えられるのか!それでは行ってみましょう!

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tomoya

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ふもとっぱらの朝

1:00 寒い。あまりの寒さにうまく寝つけない。

恐るおそる気温をチェックする。0℃だ。

くぅ、耐えた。

何を耐えたのかわからないが、もう一度寝袋にくるまる。二重の靴下をすりすり、フードを深くかぶり肌の露出をおさえる。

7:00 テントの外が薄明るい。朝か。

なんとか生きているが足元が冷たい。寝袋の下部分が湿っている。霜が降りてテント内が少し濡れているせいだ。

日の出はもうすぐ。テントから出てみる。富士山の右のすそが明るくなり始めた。

ふもとっぱらキャンプ場の朝日

おー!!

朝日がゆっくり顔を出す。めっちゃきれいや^^

ふもとっぱらキャンプ場の朝日

体全体が光を浴びる。不思議と元気が出てきた。

ふもとっぱらキャンプ場の朝日

卵スープで体を温めることにした。

キャンプ飯の卵スープ

寒さを除けば最高の朝。寒さを除けば…(笑)しばらく朝日を浴びてぼおっとする。

ふもとっぱらキャンプ場の朝日を浴びる旅人

散歩でも行くか!

こちらは手洗い場から見た富士山。おいおい良すぎるぞ!^^

ふもとっぱらキャンプ場の手洗い場から見る富士山

少しあたりを歩いてテントに戻る。やっぱこの建物かわいいな^^

ふもとっぱらキャンプ場の売店と富士山

9:00 自転車に荷物を積み込み、帰路につく。いや往路か?(笑)

ふもとっぱらキャンプ場の道

ここにはまた来ると決めた。間違いなく今までで最高のキャンプ場だ。

ふもとっぱらキャンプ場を自転車で出る場面

次のキャンプ場へ

今日も別のキャンプ場へ行く。名前は浩庵(こうあん)キャンプ場。こちらもアニメゆるキャン△の聖地である。

ふもとっぱらキャンプ場からはさらに170m登った山梨県側、本栖湖(もとすこ)という湖のほとりに位置している。

途中の道の駅あさぎりで休憩。昨日食いそびれた肉を探す。

道の駅あさぎりと自転車

こんにちは山梨さん。まさかこんなところから入場するとは。

静岡山梨県境

ここの坂きつい…。帰りはめっちゃ気持ちええやろな。

ふもとっぱらから浩庵キャンプ場までの道

思えば富士山のふもとからずっと上りだ。しかし気分もずっと上り調子!

左側に湖が見えた。あれがおそらく本栖湖かな!とすると向こう岸に見えるのがキャンプ場?

道路から見る本栖湖

少し平坦な道に来た。登り切ったようだ。車の通りはあまりない。

ふもとっぱらから浩庵キャンプ場までの道

トンネルをくぐると…

浩庵キャンプ場近くのトンネル

湖がとなりに見えた!富士山との相性は抜群だ!

本栖湖と富士山と自転車

次のトンネルが見えたところで左に曲がる。キャンプ場のすぐ手前に展望台があった。

本栖湖と富士山と自転車

バイクで来られていた方と話した。

広がる絶景

お!ここは!アニメの中で登場人物が寝ていた場所だ。

浩庵キャンプ場近くのゆるキャン△聖地トイレ

ついにキャンプ場に到着。憧れの場所に2日連続で来られるなんて、「夢のまた夢」とはまさにこのこと。

ゆるキャン△の聖地浩庵キャンプ場

受付で利用料を支払い、説明を受ける。料金は1泊1800円だった。

砂浜の上で旅用の自転車を進ませるのに一苦労。左側の空いたスペースにテントを張った。湖沿いにキャンパーがずらっと並ぶ。キャンプ慣れした感じのソロキャンパーが多かった。もちろん自転車は私一人(笑)

ゆるキャン△の聖地浩庵キャンプ場サイト

今日は右からの風がかなり強い。テントの入口を風よけにして座った。

どうですかこの景色!美しすぎて失神しかけた。

ゆるキャン△の聖地浩庵キャンプ場で見る富士山

旧千円札の裏の景色が目の前にある。すごいなあ。

さあ、キャンプ飯の準備や。

道の駅で肉を探したが、見つかったのはソーセージ。おそらくこのあたり限定のものだ。つけ合わせに富士宮やきそば(カップ麺スペシャルエディション)をいただこう。

道の駅あさぎりで買ったソーセージ

うますぎて、これまた失神。

湖の波の音が心地いい。2日連続で富士山を前にキャンプができるなんて本当に幸せ者だ。

オリオン座

ここまでの道のりを思い返しながら、薪に火をつける。

ゆるキャン△の聖地浩庵キャンプ場の富士山

風がありなかなかつかなかったが着火成功。相変わらず気温も低い。今の気温は5℃だ。これは旅史上初のマイナスを記録するかもしれない。

焚火に足を向けて温まる。

浩庵キャンプ場で焚き火

暗闇に浮かぶ富士山も美しい。薪の数が少なくなり、火がだんだん小さくなっていく。

浩庵キャンプ場で焚き火

時刻は19時。早くも今日の分の薪がなくなってしまった。これ以上使うと明日の朝の分がなくなる。まだまだ夜は長いがテントに入る。寝袋にくるまり、星を眺めた。

浩庵キャンプ場で見るオリオン座と富士山

きれいなオリオン座や。

こんなに美しく壮大な景色が日本にあったとは。苦労して来たかいがあった。ちょっと泣きそうになった。

数枚写真を撮ってからスマホはカバンにしまう。ここからは肉眼に焼き付ける時間だ。

オリオン座というのは2つの1等星と5つの2等星が集まっている。星座の中では豪華なものらしい。たしかに周囲の星と比べると明るさの度合いが違う。そんな明るい光はいつのものなんだろう。星を見るときにときどき考える。何十年前?いや何百年、何千年と前の光かもしれない。長い時間をかけてまるで地球まで旅するかのようにやってきた光。考え深いな。

三途の湖

テントの入口を閉め、寝床を整える。気温はすでに1℃。さあここからが本番だ。

持参した寝袋は春夏用。ここ数日の経験で5℃以下になると機能がなくなることがわかった。冷たいカバーをまとっているような感じだ。よって内側を温めるしか生き延びる方法はない。カイロを手足と背中に張り、服を着こむ。テントのすき間から風が吹き込んでくる。すき間に荷物を敷き詰めるがあまり意味がない。

時刻は20時。体を丸めて睡眠スタート。だがすぐに異変に気付く。

あれ、おかしいな。

体がまったく温まらない。局所的にはあったかい。だがそれが全身に回らない。思わず起き上がった。とりあえず持っている服は全部寝袋につめる。今の装備でこれ以上の対策はできない。

ほとんど眠れずに0時を迎えた。気温はついに-1℃。体の震えが止まらない。

これがマイナスの世界か…。

自分の装備や考えの甘さを少し後悔した。

はやく過ぎてくれ…。

夜が過ぎるのを待つ。朝が驚くほど遠い。気が狂ったのかテントを開け、外を見た。富士山は変わらずどっしりと構えている。波の音が不気味に聞こえた。

やばい…。

次に目覚めたのは4時だった。気温はなんと-3℃

寒いというより痛い。頬は冷たくなり、テントは霜がついてパリパリになっていた。

霜がついたテント

とりあえず生きてるな。

あやうく三途の川、いや三途の湖を渡るところだった。もう少しで夜が明ける。

テントの周りの色が黒から深い青に変わる。入口を開けると、富士山の後ろが少し明るくなっていた。

浩庵キャンプ場の朝の富士山

神様ありがとう。心の中でつぶやいた。遠かった朝がやってきた。

キャンプ場までのルート

2023年1月10日【150日目】

ふもとっぱら→浩庵キャンプ場

走行距離 18.9㎞

積算距離 8,004.2㎞

ともや
ともや

この日の夜は長かった!せっかく憧れの場所に来たにもかかわらず(笑)

もちろんここは素晴らしいキャンプ場なんで、みなさんは装備万全で来てください!

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