クロウサギを探して【221日目 奄美大島・徳之島】

日本一周
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tomoya

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リアカーの持ち主

奄美大島でいただいた差し入れ

昨日夜寝る間際に声をかけてくれたおっちゃんのおかげで、野宿が回避できた。シャワーも浴びさせてもらいあたたかい布団まで。おっちゃんはコンビニで「好きなものかごに入れ!」と食料も買ってくれた。ビールはおっちゃんに追加された(笑)

奄美大島でいただいた差し入れ

おっちゃんにお礼を伝え、昨日寝る予定だった公園のベンチで朝ごはんをいただく。こちらのジャムはペットショップのお姉さんの自家製の物だ。うまい!

古仁屋で出会った旅人のリアカー

ぼおっと公園の奥を見ていると、何かが置かれている。

リアカー?

屋根に文字が書かれているようだ。旅人センサーが反応する。

いただいた差し入れのビールに書いたメッセージ

買ってもらったビールだったが、1本差し入れすることにした。ビール好きかは知らないが。

古仁屋で出会った旅人のリアカー

やっぱりリアカー、やっぱり旅人(笑)

ビールをそばに置いたそのとき、ちょうど中からリアカーの持ち主が現れた。

2018年に新潟を出発し、日本を歩いて回る旅人だった。これはレジェンドに違いない!記念に写真を撮らせてもらった。

古仁屋で出会った旅人のリアカー

18年というとコロナの前からか、すごいな。

フェリーの時間が迫っていたので、おっちゃんとは少し話して別れた。嬉しくなって、以前愛知の渥美半島で出会ったリアカーマンに写真とともに連絡を入れた。徒歩日本一周は本当にすごい。

岬で待つリアカーマン【161日目 静岡・愛知】
静岡から愛知の渥美半島の先端までこぎました。そこで待っていたのはリアカーを引いて日本一周する旅人。どんな方なんでしょうか。

次の島へ

奄美大島の古仁屋に着眼したフェリーきかい

港にはすでに乗船予定のフェリーきかいが到着していた。手続きを済ませ自転車を積み込む。

フェリーきかいから見た古仁屋港

10:00 約2日間お世話になった奄美大島を出航する。短い縦断の旅の間にたくさんの方と出会えた。

マルエーフェリー船上

さて、ようやく沖縄へ…と言いたいところだが、その前にもう1か所寄りたい島ができた。それは沖永良部島だ。

奄美大島からは徳之島、沖永良部島、与論島、沖縄と続く。沖縄に早く渡りたいところだが、喜界島でお世話になった方の知り合いがいたり、奄美大島でもおすすめされたりした島である。

古仁屋から沖永良部島の知名港までのフェリー代は5810円(自転車代含む)。4時間50分で到着する。15時ごろに着くので船内でゆっくり…と思っていたら、こんなアナウンスが流れた。

「悪天候のため、徳之島まで…」

天候が悪く波が高い場合は目的地手前の島で降ろされることもあるというのは聞いていた。しかしまさか本当にそうなるとは。

徳之島の公園のベンチ

ということで奄美大島の次の徳之島に到着。今日はここで一泊して明日の同じ時間のフェリーに乗る。着いた瞬間は猛烈な雨で、喜界島初日を思い出した。

徳之島一周スタート

本来なら島の西側の平土野港に着くはずだったが、着いたのは東の亀徳港。風向きの関係だろうか。明日のフェリーまで1日半時間があるので、この島も小さく一周してみることにした。

徳之島のコインランドリー

まずは港から県道80号線を南へ進む。住宅やお店が多くあり、車もよく走っている。この辺りが島の中心部だろう。

徳之島の闘牛神社

闘牛神社という名前の神社があった。調べてみると、徳之島は「闘牛」で有名らしい。近くに闘牛場があるようなので行ってみた。

徳之島なくさみ館
徳之島なくさみ館

こちらが闘牛場。年に何度かは大きな大会が開かれ、海外からも観光客が来るそうだ。

徳之島なくさみ館の闘牛場

中には一頭の牛と調教師が3人いた。

徳之島なくさみ館にいた闘牛

調教師の方が牛の紹介をしてくれた。名前は浪速(なにわ)一撃。なんと大阪で育った牛だそうだ。少し運命を感じる。

徳之島の闘牛のイラスト

島の道や砂浜を牛と歩いてトレーニングするそうだ。次回来るときは大会をぜひ見てみたい。

瀬田海海浜公園

18:00 島の南部にある瀬田海海浜公園に到着。広い公園でベンチにトイレもある。今日はここをお借りしよう。

瀬田海海浜公園のBBQコーナー

屋根付きのBBQコーナーがあった。雨が降ってもしのげそう…いや、少し心細い(笑)

瀬田海海浜公園でご飯を食べる様子

湯をわかし、弁当とカップ麺をいただく。天気が悪いせいか誰も来ない。

クロウサギを探して

瀬田海海浜公園で野宿

21:00 歯磨きをして寝る準備をしている時だった。

近くに住んでいたお母さんが声をかけてくれた。日本一周で島に来たことを話す。すると…

よかったらクロウサギ見に行きますか?

奄美大島と徳之島にしかいないアマミノクロウサギ。夜行性で島の中でも特定の場所にしかいないらしい。車でその場所まで連れて行ってくれるというのだ。なんという展開。

車にはお子さんも一緒に乗っていた。さっき会ったばかりの旅人を夜のドライブに連れて行ってくださるなんて、本当にありがたい。

アマミノクロウサギを探す様子

目的の場所に到着。真っ暗な草むらを車のライトだけが照らす。うーん、ここにはいないようだ。場所を移動する。

アマミノクロウサギ

見てみて!あそこ!

お母さんの声の方を見ると黒くて丸い背中が動くのが見えた。クロウサギだ。

アマミノクロウサギ

たしかに体全体が黒い。

ここに来ても見られない日があるらしい。幸運だった。奄美大島でその存在を知ったとき、まさかこんなに早く見られるとは想像もしていなかった。

クロウサギに出会えたことはもちろんうれしかったが、古仁屋のおっちゃんに続き、寝る直前ですてきな方々に出会えたことがおもしろかった。おやすみまでが旅。気は抜けない。

車内でのお子さんとのおしゃべりも楽しかった。お母さんたちにお礼を言って、自転車のもとへ戻った。

瀬田海海浜公園の舞台で野宿

風が強いので、近くにあった舞台の上に移動した。片面に大きな壁があるだけで全然寝心地が違う。

今日もすごい一日になった。天候の関係で立ち寄ることになった徳之島。きっと何か意味があったのかもしれない。

海浜公園までのルート

2023年4月7日【221日目】

亀徳港→瀬田海海浜公園

走行距離 17.4㎞

積算距離 11,410.3㎞

ともや
ともや

予定変更になったとしても、何か意味があると思ってポジティブに考えると楽しくなりますよね!さて、明日の船に乗る予定ですが果たして…次回もお楽しみに!

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