基地の中へ【237日目 沖縄】

日本一周
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tomoya

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野宿していた公園は

上大謝名さくら公園の東屋

6:30 宜野湾市の公園からおはようです!疲れていたのかいつもより寝すぎてしまった。ちなみに今日も蚊に噛まれてひどい顔。何か対策を考えなくては。

まだ頭は寝ぼけていたが、散歩をしていたおっちゃんに話しかけられた。必死に話を聞くモードに切り替える。公園内の小屋で繁殖されている蝶を見せてくれるという。

上大謝名さくら公園のオオゴマダラ

こちらがその蝶。オオゴマダラという名前で、喜界島で見たアサギマダラと少し似ている。

上大謝名さくら公園のオオゴマダラ

羽を広げた大きさは約13㎝で国内最大級。小屋の中にはひらひらと大きく羽ばたく蝶が何匹もいた。

上大謝名さくら公園でいただいた朝ごはん

「何か食べるかー?」と言っておっちゃんは朝ごはんを持って来てくれた。食べながら、公園の成り立ちについての話を聞いた。

上大謝名さくら公園

ここは上大謝名(うえおおじゃな)さくら公園という名前の公園。元々は住宅があったそうだが、長年騒音問題で悩まされ、住民の願いでようやく公園ができたらしい。というのもこの公園があるのは普天間飛行場のすぐ南、ちょうど滑走路の延長線上なのである。

そんな場所で野宿してたんか…。

昨晩は暗い中たどり着いたので、言われるまですぐ横が基地であることがわからなかった。「普天間基地」と言えば周りを市街地に囲まれる世界でも特に危険と言われる飛行場の1つである。その移転先として埋め立て工事が進められているのが、先日通ってきた辺野古だ。おっちゃんが言った。

「辺野古移転が決まったのは27年も前や…でもまだ」

この公園で野宿しておっちゃんに話を聞くことは、まるで辺野古を通った時から決まっていたようだった。しかもおっちゃんはヨット乗りで、若いときに太平洋を横断したことがあるすごい方だった。ヨット乗りの方にはご縁がある。朝一からありがたい出会いだった。

1.5周目スタート

さて、沖縄生活は今日で11日目。九州はまだ半分を残しており、そろそろ鹿児島へ戻りたいところ。そこで私が向かうのは那覇港!ではなく本部(もとぶ)港だ。本部からも鹿児島までフェリーが出ている。数日前にすでに通過した町に再び行くのだ。理由は

・嘉手納基地の航空フェスに行く予定

・名建築の名護市役所をもう一度ゆっくり見たい

・今帰仁の有名なゲストハウスに泊まりたい

・那覇港発よりもフェリー代が少し安い

などいろいろある。ということで沖縄1.5周目がスタートです(笑)

今日は今いる公園から普天間飛行場の東側の国道330号線を通って北上する。以前通った海側の道ではなく、真ん中の道を走ってみることにしたのだ。

普天間神社

10:00 普天間飛行場の北にある普天間神社に到着。大通りを走っているときに見つけた。宜野湾市唯一の神社で、社殿の裏には大きな鍾乳洞がある。その中に奥宮があって、10~17時までなら誰でも無料で拝観できる。

ミュージックタウン音広場

10:40 沖縄市に入った。こちらは道沿いにあったミュージックタウン音広場という施設。

ミュージックタウン音広場

観光協会や飲食店、エイサー会館等が入る音楽複合施設だ。

ミュージックタウン音広場前に並ぶ店

向かい側の建物はこんな感じ。少しアメリカンな雰囲気が漂う。

沖縄市のパークアベニュー通り

商店が連なるパークアベニュー通り。屋根のつくりと植えられた植物がいい感じ。

八重島配水池のイラスト
八重島配水池

こちらの配水タンクにはエイサーのイラストが描かれていた。さすがエイサーの町。

アメリカフェスト

12:00 以前も訪れた道の駅かでなである人と合流。234日目に北部の道の駅おおぎみで声をかけてくれたヨット乗りの方だ。連絡が来て、嘉手納基地で開かれる「航空フェス」に行かないかと誘われたのだった。

嘉手納アメリカフェストの入場を待つ人々

このおっちゃんに誘われたのは昨日。今朝、公園で別のおっちゃんから基地問題について話を聞いたばかりだったので少し複雑だが…。

基地の前にはすでに列ができていた。このイベントは正式にはアメリカフェスト2023という名前で、実に9年ぶりの開催。入場は無料だ。基地の運用スケジュールの都合や新型コロナの影響で、開催されていなかったそうだ。

嘉手納アメリカフェスト

セキュリティチェックを受けいざ入場。初めて足を踏み入れる米軍基地。中は途方もなく広い。

嘉手納アメリカフェストのヘリコプター

アメリカ軍が有するヘリコプターや戦闘機が身近で見られる。

嘉手納アメリカフェストの飛行機

かっこいい機体がいくつも並ぶ。中には日本の戦闘機もあり、日本人の操縦士の方が案内していた。

嘉手納アメリカフェストのオスプレイ

こちらはオスプレイ。ヘリコプターと飛行機の間のような見た目だ。両翼の先についたプロペラは、飛行時は前を向く。離着陸時はプロペラを上にすることで垂直に上昇と下降ができる。ただし、事故のニュースを聞くこともしばしば。

嘉手納アメリカフェストのオスプレイ機内

なんと中にも入らせてもらえた。映画で見るような機内。すごい。

嘉手納アメリカフェストで操縦席に座る旅人

別の飛行機ではコックピットに座らせてもらえた。子どものようなにはしゃぐ31歳の旅人(笑)米軍の方が「写真をとらない?」と聞いてくれた。

嘉手納アメリカフェストの展示

巨大な倉庫の中にも展示スペースが。「こんなところまで見せてくれるのか」と少し驚いた。説明も日本語を交えながら行ってくれて丁寧だった。

嘉手納アメリカフェストのフードトラック

このアメリカフェストは単に基地の中を公開しているわけではない。フードトラックに有名歌手によるライブ、夜は花火まである。その名の通りお祭りなのだ。

嘉手納アメリカフェストのヘリコプター

正直めっちゃ楽しかった。地元の方、基地で働く方、観光客、旅人。すべての方が一緒になって楽しめるイベントだった。特に印象的だったのは米軍の方の姿勢だった。笑顔で案内してくれて、日本語であいさつしたり写真を撮ったりしてくれる。自分たちもenjoyしているような雰囲気で、こちらも自然と楽しめた。

ここで働く人もいろいろな背景をお持ちだろう。このイベントだけに限らず、お互いがお互いのことを隔たりなく知る機会はとても重要だと思った。

道の駅かでなでいただいた差し入れ

ヨット乗りのおっちゃんは最後に差し入れまでくれた。中にはパンやミートソースなど、米軍が食べる非常食のようなものがつまっていた。

野宿場所へ

15:00 道の駅かでなにもどる。実はここでもう一人会う予定の方がいた。

かなりの軽装で日本一周しているインスタでつながっていた旅人だ。近くにいることがわかり、連絡を取っていた。

Teach for Japanというプログラムで先生をしていた経験もあるおもしろい人。

道の駅かでなで会った自転車日本一周の旅人

愛車を並べて記念撮影。道の駅でこれまでの旅路や教員時代のことをしばし対談した。

読谷村の池城ストアー

17:00 嘉手納町から北上し、読谷村の道の駅喜名番所へ。ここは232日目にも立ち寄った場所。前と同じく池城ストアーで食料を調達する。

読谷村の池城ストアーの沖縄そば

結果はこちら。腹が減って沖縄そばを二つ買ってしまった。一つはきしめんにして食感に変化を加える。少し舌と胃袋に気を遣ってみた。

池城ストアー横のスナック

前回おもしろいお姉さんが出てきたスナックが目の前にある。今日は静かだ。

読谷村の座喜味公園

19:00 読谷村の野球場がある広場で寝ようとしたものの断念。ようやくいい感じの公園にたどり着いた。

読谷村の座喜味公園

ここにはテーブルとベンチがこんなにも。つまり好きなベッドが選び放題というわけか。

読谷村の座喜味公園のベンチ

さすがに机の上で寝るのはお行儀が…。椅子の部分をくっつけて使用させてもらうことにした。

読谷村の座喜味公園に止めた自転車

今日も盛りだくさんな一日。すでに一周したのにまだ沖縄をこいでいるとは(笑)これもきっと何かのご縁に向かっている最中なんだろう。明日も楽しみだ^^

読谷村までのルート

2023年4月23日【237日目】

宜野湾市→読谷村

走行距離 41.4㎞

積算距離 12,257.9㎞

ともや
ともや

基地の中へ入れる機会はそうそうないので貴重でした。いろんなことがいいタイミングで重なっています。次回もお楽しみに!

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