今帰仁のゲストハウス結家を出て本部へ。沖縄13日目で出会ったのはパワフルな子どもたちでした。
ゲストハウスの感想
7:30 今帰仁(なきじん)の宿で起床。せっかくゲストハウスに泊まったというのに、昨日は疲れてすぐ寝てしまった。
部屋から外を見るとこんな感じ。立地が最高にいい!
芝生に寝転がる人、海に潜りに行く人、ギターの練習をする人、PCをいじる人。皆それぞれのペースでここでの朝を過ごしている。
私は宿のみなさんと一緒にヨガをした。教えてくれたのはオーナーさんだ。
続いて海岸へ散歩に行った。宿からは徒歩30秒。美しい海が本当に目の前だった。
宿に戻るとすんごい雲が。のんびりしつつ身支度をする。
10:00 チェックアウト
宿に残っていたみなさんが見送ってくれた。
今回お世話になった結家(むすびや)さんの感想を少し。まずゲストハウスというのは、共有スペースを活用したなんらかの交流が生まれる宿を指すことが多い。もちろんただ泊まるだけの場合もあるが、結家の「おかず交換会」のようにイベントが設定されていたり、オーナーやヘルパーさんとゆっくり話したり、宿泊者が自主的に交流し合ったりすることがある。
結家は交流型ゲストハウスの代表格であり、ニックネームを考えるところから始まり、夜のゆんたく、朝のヨガなど自由参加のイベントがたくさん。特におかず交換会では参加者がワイワイ楽しむ雰囲気で、一定のコミュニケーション力は求められる。「たくさん出会いたい!」「話したい!」という方は向いているかもしれない。ただそうでない人がここに泊まれないかというとそれも違う。ドミトリーだけではなく個室も選べるし、静かに自分のペースで過ごす方もいる(日によるが)。
気になることは、長期滞在者の方のふるまいとヘルパーの役割についてだ。こういったゲストハウスには必ずと言っていいほど、長期滞在者の方がいる。スタッフの方と内輪ネタで盛り上がっている場面が何度もあり、自分のような1泊だけの旅人は輪に入りづらいだろうと思った。ヘルパーの方も出会いを結ぶというよりは、与えられた仕事だけをこなしている印象。
いやあ、でもゲストハウスの運営はきっと難しいことだらけ。自由な旅人が集まるし、仕事量も気を遣うことも多い。この結家さんも歴史ある宿なので、たくさん試行錯誤されてきたんだろうな…。
さてさて、前置きが長くなりましたが今日の旅に出発しましょう(笑)
今帰仁の世界遺産
11:30 まずは今帰仁にある世界遺産の城跡へ。
ここは今帰仁城跡。2000年に首里城や斎場御嶽などとともに世界遺産に登録されている。
石畳の道を歩いて城内へ。
御内原(うーちばる)という場内で最も神聖な場所からの景色。くねくねとした城壁の向こうに東シナ海が見える。
今帰仁城跡は琉球統一前に北部地域をおさめた山北(北山)王の居城として使われていた。「城跡」なので建物は残っていないが、広い敷地内に立派な城壁があり、拝所となっている場所もいくつかある。ただの城跡と言うよりは、神聖な礼拝施設ととらえた方が適切かもしれない。
目の前に大きな城壁が広がるこちらの場所が写真スポット。
地域で育つ子どもたち
13:00 本部町にやってきた。那覇を出たフェリーはこの町を経由して鹿児島に向かう。明日の朝のフェリーで沖縄を出る予定なのだ。
半島の西部、川の河口付近に栄えている本部町。のどかな時間が流れる港町だ。
海沿いに海鮮料理の店を見つけた。沖縄で最後のランチ、頑張った自分に大盤振る舞いと行こうではないか。
刺身の定食を注文。魚たちが踊りながらのどを通っていく。これこれ^^
街中を探検していると、学校帰りの子どもたちに出会った。低学年の子が一人、ランドセルの荷物をぶちまけて泣いている。それをなだめる高学年ぽい子たち。
近くで見守っていると話しかけられた。生活に困っている人に見えたのか
「あそこで無料で貝殻もらえるよー!」
「ここは黒糖もらえるよー!」
「この花酸っぱいけど飲んでみるー?」
とたくさん情報をくれる子どもたち。
「一緒に公園行こー!」
と誘われ、ついて行くことにした。途中子どものお母さんに遭遇。内心「不審者と思われるかも!」と焦ったが、親切にも全員で写真を撮ってくれた。
案内された公園にはヤギがいて、子どもたちは慣れた手つきで草をちぎって食べさせていた。
鬼ごっこしたり遊具に登ったり、31歳にはこたえる運動量(笑)
子どもの一人が水飲み場で水道を出しっぱなしにして遊び始めた。柔らかく注意したものの全然聞かない。すると近くに住んでいたおばちゃんが来て「ダメでしょー!」と一喝。
その後おばちゃんが水やりをするときにホースが絡まってしまい困っていた。さっきは怒られた子どもたちが今度は張り切っておばちゃんを助ける。
これもひとつ、地域の中で子どもが育っていく場面かなと感じた。昔は自分もよく地域の方に怒られ、ほめられ過ごしたものだった。今は隣に住む人の名前すらうる覚えだ。
結局公園では約2時間子どもたちと一緒に遊びまくった。最後に子どもがきれいな花のついた植物をプレゼントしてくれた。大事に自転車にくくりつける。明日沖縄を出ることを伝えると、「明日の朝、門の前に来てね!」と約束を伝えられた。
子どもと接するときに自分なりに意識していることがある。それは「大人は楽しいぞ!」という姿を見せることだ。だからさっき、公園まで移動する間や遊んでいる間
大人になったらこれが楽しいよ!
自転車で日本一周だって何でもできるよ!
と伝えた。どんなに疲れていても、子どもの前では言い訳せずに楽しんでいる姿を見せる。子どもは大人の行動や表情をこちらが思う以上に見ていて、大人を映す鏡のような存在である。年をとればとるほど楽しい人生を子どもたちには歩んでほしい!そうおじさんは思うのです。
ちょっとカッコつけて言ってみました(笑)
三度あることは四度ある
16:00 フェリーターミナルにやってきた。
本部 9:20発 OK!
明日のフェリーの時間を確認しに来たのだ。以前フェリーを逃したことが頭によぎった。明日は余裕をもって来よう。
まだ日は高いので、フェリーターミナルの南にあったゴリラチョップという岩を見に行った。予想以上にゴリラがチョップしている(笑)
今晩の野宿場所を探して海岸をうろうろしている時だった。道路の反対側に気配を感じた。
車が何台か通り過ぎる。その合間に旅人の姿が一瞬映る。
おい、うそやろー!?(笑)
間違いない、ミッツさんだ。なんと4回目の出会い。すべて偶然だった。ここで彼との出会いの歴史を一旦整理する。
①62日目 北海道猿払村の道の駅
②212日目 鹿児島佐多岬までの道
③235日目 沖縄県平安座島の公園
④239日目 ここ
三度あることは四度ある。もはや奇跡(笑)
18:10 彼もこの辺りで野宿予定だったそうで、一緒に公園に移動した。酒とおつまみとともに。
芝生があったのでテントを張らせてもらった。今日も楽しい一日でした^^
本部町までのルート
2023年4月24日【238日目】
今帰仁村→本部町
走行距離 31.5㎞
積算距離 12,345.7㎞
子どもたちに元気を分けてもらい、いよいよ沖縄を出ます!次回もお楽しみに!