バイクの持ち主

6:00 雨の音で起床。しまった、また天気予報をチェックし忘れた。

隣の旅人はまだ寝ているようだ。

屋根のあるスペースに自転車と荷物を移動。雨宿りしつつ今日の行程を確認する。
雨が弱まってきたところで荷物を積み込む。その時駐車場の方で気配が。あのバイクの持ち主か。

こんにちは!
話しかけてみた。彼は香川から原付で日本一周中の旅人だった。自分のことはインスタで見たことがあるそうで、興奮気味にこれまでの旅のことを話してくれた。
「すみません!寝てました!(笑)」
やはり隣のテントは彼のものだった。昨日は早めに寝ていたそうで、ご飯を食べながら話せなかったことをえらく悔しがっていた。
境港へ
13:00 彼と別れ出発。ここは鳥取目前の町。今日は米子市から北の境港市へこいでいく。

13:20 鳥取県米子市に入場。これで46都道府県目。

米子市役所横の国道9号線を北上する。

14:10 境港市がある弓ヶ浜半島の道のりは結構長く感じる。米子駅から北部の境港駅までは約17㎞。順調に進めば1時間で終わる距離なんだが。
境港までは海沿いの国道431号線ではなく、1本西側にある県道220号線を走ってきた。理由は二つ。一つ目は境港で折り返した後、431号線を使って戻るつもりだったから。もう一つは220号線の途中にある米子空港だ。
地図上の真ん中、空港に沿って道路が曲がっている場所に行きたいと思ったからだ。ここに行けば飛行機の離発着が至近距離で見えるかもしれない。

よし、ここや!
滑走路と誘導灯が見える。イメージ通り。飛行機が降りてくるのを待った。ところが…

待てど待てど全然着陸する飛行機が来ない。離陸する飛行機はというと反対側に走っていく。それもあまりよく見えない。うーん。
鳥取に住む妖怪

15:30 気を取り直して境港駅近くの水木しげるロードへ。この辺りの有名な観光地と言えばここ!

商店街にはところどころに妖怪たちが。




鬼太郎発見!

手には目玉おやじが乗っている。

駅前から東に伸びる水木しげるロード。1993年にオープン後、年々銅像の数が増えていき2024年には178体の妖怪が設置されている。映画やドラマのヒットも後押しし、来場者数はあの鳥取砂丘を上回る年もあったそうだ。かつてシャッター商店街だった場所を観光地へと蘇らせた成功例と言える。

こちらは妖怪広場。目玉の街灯がひときわ目を引く。夜はどんな感じで光るのか気になるな。

駅前には巨大な壁画が。

ここでは妖怪たちが会議をしている。

公園の地面には一反木綿。もう本当に妖怪だらけ(笑)
境港ではもう一か所寄りたいところが。駅の南西部にかかる江島大橋だ。「べた踏み坂」という言葉で有名になった橋。

16:20 江島大橋の前に来た。あのCMで見たような写真はどこから撮れるのだろうか。

横から眺めてみる。確かにすごい傾斜の坂。

こんな写真が撮りたかった…。調べてみると、撮るには橋から相当離れた位置で望遠レンズを使う必要があるそうだ。限界チャリダーにはそんな装備も体力もない(笑)

17:00 お腹が減り、コンビニでおにぎり休憩。ごみを捨てるところがなくたまり続ける。

国道431号線で帰ろうとすると、海辺に「弓ヶ浜サイクリングコース」というのがあった。
走っていると左から大きなエンジン音が。

飛行機や!!

昼間は見られなかった着陸する飛行機。タイミングよく見ることができた。

サイクリングロードが終わり国道へ戻る。視界の先に大山(だいせん)が見えた。道は9号線に乗り換える。

青看板に京都の文字が!まだまだ距離はあるが関西が確実に近づいている。
風車

18:40 御来屋(みくりや)駅の自販機で飲み物休憩。

夕日が追いかけてきた。今日はどこで寝ようか。

19:15 引き続き9号線をこいでいる時だった。
海に向かって広がる田んぼと風力発電の風車を見つけた。場所はここ。

北海道のオトンルイや愛知の渥美半島で見た風車が懐かしい。人工的なものだが、どこか自然に溶けこむ雰囲気がある風車。田んぼにその姿を映しながらゆっくりと回っている。

きれいな景色や。
少し時間を止めた。こうして愛車と一緒に見る機会も残り少ないだろう。


20:00 大きな道の駅があった。まるで高速のサービスエリアのようだ。

インフォメーションルームで朝まで過ごそうか迷ったが、カメラがあり利用者も一定ある場所なので断念。

道の駅の後ろに奇跡的に公園があった。少し細いタイプだがベンチもある。今日の宿は決まりだ。
鳥取県琴浦町までのルート
ルート計測が途中で切れてしまったので、途切れた地点から道の駅までの31㎞を加えた86.1㎞を本日の距離とします。
2023年6月14日【278日目】
安来市→鳥取県琴浦町
走行距離 86.1㎞
積算距離 14,092.5㎞

朝キャンプ場で会ったバイクの彼とは最近再会しました。この時の一瞬の出会いがこの後の長いつながりになるとは。旅っておもしろい!

