ご無沙汰しております!ともやです!
一日ごとの旅の記録も書き終えたので、自転車日本一周のあれこれを書いてみました。前半は記録と装備、後半に皆さんが気になりそうなことに答えています。これから自転車旅をしてみたい!という方には参考になると思います^^
記録
私が自転車で日本一周したのは2022年5月6日~2023年6月18日です。まずは主な記録からご覧ください。
地域ごとの日数と走行距離
四国…27日 1,465.3km
山陽…39日 1,832.2km
東日本…101日 4,449.3km
北海道…26日 2,372.5km
九州…47日 2,004.8km
奄美群島沖縄…30日 1,477.1km
山陰…12日 871.8km
合計…282日 14,473km

東日本は北海道を除いた大阪から東の地域です。近畿地方の日数と走行距離は各地域の中に含んでいます!
宿と泊数
野宿 98泊
誰かの家 39泊
キャンプ場 29泊
ホテル・ゲストハウス 29泊
ユースホステル 1泊
ネットカフェ 22泊
おてつたび寮 44泊
自然学校 6泊
フェリー 8泊
ヨット 4泊
車 1泊
修理回数
パンク修理 前1回 後4回
タイヤ交換 前2回 後3回
ブレーキシュー交換 3回
チェーン交換 1回
前輪フォーク交換 1回

簡単な調整は頻繁に行っていました。チェーン交換は1回となっていますが、通常は距離的に複数回必要です!
その他
使ったお金…100万程度
いただいたカンパ…15万程度
出会った方…数千人
通った道…数百本
登った坂… ∞
装備
続いては装備です。自転車旅初心者として出発したので、旅中に荷物の内容や積載の仕方を試行錯誤しました。ここではゴール日に積載していたものを紹介します!

自転車は旅以前から3年間愛用していた5万円くらいのロードバイク。大手のサイクルショップで大量生産されているものです。キャリアをつけてもらい、後ろに荷物が載せられるようにしました。タイヤが比較的太いタイプだったので、オフロードでもよく走れました。ブレーキタイプはリムブレーキです。

左が荷物を積載した私の自転車です。ご覧の通り後輪への負担が半端ないです(笑)なんとか1年間走り切れましたが後輪の軸はガタガタになりました。壊れる寸前だったと思います。右の自転車のように前輪に荷物を分散させるのがベターですね。
サドル下やハンドル手前のフレームにもバッグをくくりつけていますが、旅の途中で独自に考えたやり方なのでおすすめはしません。荷物を途中で落としてしまうと後続車の事故にもつながりますので、キャリアに正しい方法で取り付けてください。

積載していた荷物です。右上の二つのパニアバッグは旅の序盤で破れました。黒テープをぐるぐる巻いて乗り切りました。以下内容物を紹介していきます。


パニアバッグ×2 | 調味料 | テント |
長靴(農作業用) | メスティン | ポール(テント用) |
上着(冬用) | クッカー | 焚き火台 |
服(上下2セット) | バーナー五徳 | 衛生用品 |
寝袋 | カトラリー | ファブリーズ |
頻繁に使わない服は圧縮袋に入れていました。焚火台はキャンプ場でしか使えないので使用頻度少なめ。テントは日本一周勢ではあまりいないワンポールテントです。自立式ではないので立てるにはペグが必要。よってまったくおすすめしません(笑)長期の旅だとにおいが気になるのでファブリーズを持参していました。


道具入れ | 軍手 | 金づち |
ライト×2 | ガス | 焚き火シート |
ゴムロープ2種類 | ウェットティッシュ | ジップロック複数枚 |
カラビナ×2 | カラビナ付きロープ | お土産 |
小さい道具入れには大事な物やキャンプでしか使わないものを入れていました。金づちやライター補充用のガスは通常の自転車旅なら必要ありません。

巾着袋 | 歯磨きセット | シャンプー&ソープ |
タオル | 洗濯ネット | ネックピロー |
巾着袋には寝る前に使う物を中心に入れました。タオルはどこでも手に入るので一枚だけ。空気で膨らむネックピローはフェリーや高速バスでの移動で使用。ミッキーの洗濯ネットは野宿時に蚊から顔を守るために使っていました。


リュック | ビーチサンダル | ノート(日記用) |
日焼け止め | マスク | 本 |
保冷バッグ | 下着(3日分) | PC |
携帯用にリュックも持っていきました。ネットカフェに寄るときや観光するときに、大事なノートやPCなどを持ち運べるので便利です。


バッグ小×5 | 帽子 | 薬 |
服(2日分) | 手袋 | スポンジと洗剤 |
レジャーシート | 修理キット | 固形燃料 |
ペグ | ワイヤークリップ×2 | 虫よけスプレー |
サドル下やフレームにつけていたバッグの中身です。ペグは自立式のテントなら必要なし。修理キットは簡単な調整やパンク修理ができるものとチューブ1本です。レジャーシートは雨の駐輪時に自転車にかけたり、キャンプでタープとして使ったりしました。100均や無印にあるワイヤークリップがあれば靴下やタオル等洗ったものを自転車に引っかけて、走行中に乾かすことができました。


ヘルメット | ドリンク入れ | ライト(前後) |
サドルカバー | 空気入れ | 伸縮バンド複数個 |
自転車の鍵 | フレームバッグ | スーツケースベルト |
ヘルメットなしで走行している旅人もいますが必ず着用しましょう。自分も2度頭をぶつけることがありました。夜間走行やトンネル走行で必須のライトは予備も含めて前後で2つずつあると安心です。伸縮バンドやスーツケース用のベルトは旅の途中で購入。荷物の固定に役立ちました。

最後にマットと看板、スケッチブック。多くの出会いとつないでくれた宝物です。スケッチブックはヒッチハイクでも使用しました。マットはエアーマットと迷いましたが、壊れにくさとすぐに広げられる利便性を選びました。
雨天時の走行にはカッパが必要ですが、私は最初の四国旅で盗まれました(笑)改めて安いカッパを買いましたが、結局脱ぎ着するのも面倒に感じるようになり、旅の後半は雨宿りしながら進んでいました。

後輪に積める分はこの程度です。並べてみると多く見えますが総重量は約18㎏。コンパクトなテントや寝袋、圧縮袋を使えばうまくおさまります。上記の荷物に加えて、現地で非常食(菓子パンやカップ麺)を買って積み込むこともしばしばありました。
自転車日本一周のあれこれ
ここからはみなさんが気になりそうなことについて答えていきます!
旅の資金は?
「お金はどうしているの?」とよく聞かれました。先ほど「記録」で100万程度と示していましたが内訳としては
食費…52万
宿泊費…30万
交通費…8万
その他…10万
といったところです。
自転車旅は食事が燃料なので、一日1000~2000円の範囲でよく食べました。もちろん豪華な海鮮丼を食べる日もありましたし、いただいた差し入れだけで過ごしたという日もありました。がんばってこいだ後の飯のうまさったら^^宿泊費は野宿で節約できたのもありますが、おてつたび先の寮や出会った方のお宅にお世話になったのも大きいです。

自転車旅なのに交通費がかかるのか?と感じる方がおられるかもしれません。私の場合は多くはフェリー代と高速バス代で使いました。特に鹿児島から奄美群島、沖縄間を移動した時は、一つひとつ島を渡ったので往復4万円程度かかりました。その他は自転車の修理費や交遊費などです。
また、学生の身分でもないので毎月引かれていくお金もあります。したがってこの1年の旅人生活で200~250万は必要でした。純粋に自転車旅の予算だけでいえば100万くらいあると安心かと思います。もちろん中には50万以下でやり遂げる方もいますが、それぞれの旅のペースに合わせて検討されてください。
旅中の仕事は?
恥ずかしながら旅を始める前に大した貯金もなかったので、資金を少しでも稼ぐために各地で仕事をしました。その際利用したサービスが以下の二つです。
おてつたび
一つ目はおてつたびというサービス。全国各地で農業やホテル業を中心にさまざまな仕事ができます。形としてはリゾートバイトと似ていますが、現地の方との交流の時間やいろいろな特典があるのが特徴です。地域の方と話したり、参加者と語ったりする時間はとても刺激的でした。詳しくは以下のブログで↓

日本一周中は愛媛、広島、北海道、熊本でそれぞれ2週間程度のおてつたびに参加できました。収入は合計で25万円ほど。食料代の足しになりました。すべて農業関連のお仕事でとても貴重な経験ができましたし、今でも会うような友人が全国にできました。

タイミー
もう一つはタイミーというサービスです。スキマバイトとして有名ですが、旅人にとってもいきなり現地で働くことができて便利です。私は岩手のホテルやレストラン、静岡の100円ショップのお仕事をさせてもらいました。おてつたびでは受け入れ先に志望動機を送り選考される過程がありますが、タイミーはアプリで登録後に申し込めばすぐに働けます(勤務後相互の評価システムはあり)。勤務中受け入れ先の方と旅について話したり、同僚の方のお宅に泊めさせてもらったりとおもしろい出会いがありました。


おてつたびは翌月末に給料が支払われるのに対して、タイミーは当日に受け取ることが可能です。ただしスキマバイトの特性上「労働力」として見られる傾向が強く、おてつたびのような地域の方とつながれる機会はあまりありません。私の場合は、旅中少し豪華なご飯が食べたいと思った時や長雨で停滞している時などに有効活用させていただきました。
ルートは?
日本一周のルートは出発地や回る場所にもよりますが、基本的には時計回りか反時計回りで行うことになります。私のおすすめは時計回りです。自転車の場合は車と同じく左車線を走ることになるので、日本地図の輪郭に沿って走るとすると左手に海がよく見えます。海沿いのサイクリングロードはとても気持ちがいいです。
各地域をどういう順番で回るかは季節やイベント等を考慮して決めるのがいいかと思います。私の場合は最初四国を走って夏は東北と北海道へ。秋から冬にかけて東北から関西に戻り、春に九州沖縄を走りました。夏場は東北と北海道、冬場は南の地域で過ごせるのがベストだと思います。旅人界隈で人気のイベントは夏の花火大会や祭りです。特に8月の青森のねぶた祭には多くの旅人が集まります。
宿の予約や洗濯は?
気になる宿泊場所についてですが、旅の序盤は予約サイトで前日に安宿を予約していました。ただ自転車旅はなかなか思ったように進めません。節約旅の場合、多くは野宿になるかと思います。私はあらかじめ目的地近くの公園や道の駅等にスペースがあるかを調べたり、当日の夕方から公園や河川敷を回ったりしていました。野宿は現地の方と話したりサバイバル感が出たりしておもしろいです。ただし場所とルールは事前に確認する必要があります。「旅人だから」と言って何をしてもよいわけではもちろんなく、節度を持って場所を利用させてもらう意識が必要です。

全国各地に旅人に人気のゲストハウスもあるので、たまには利用してみるといい出会いがあるかもしれません。ネットカフェの利用も多かったです。冬の関東では寒すぎて外で寝られず結局ネットカフェに避難することがありました。宿代が高くつく都会でもパック料金を使えば安く済みます。
洗濯は公園の水道を利用させてもらったり、コインランドリーを使ったりしていました。少量なら水道で洗って自転車にくくりつけて走ると乾かせます。服やタオルもあらかじめ速乾性のあるものにしておくと便利ですね。ホテルやネットカフェでまとめて洗濯することもありましたし、泊まらせてもらったお宅で「洗濯どうぞ」と声をかけていただくこともありました。
自転車旅の注意点は?
これから自転車旅をしてみたい方の中には、自転車で遠出をしたことがあまりないという方もいるかもしれません。私が旅の中で感じた注意点をお伝えしますね!
下り道
山道は登りよりも下りの方が危険です。私の自転車はリムブレーキ(タイヤのリムを挟み込む形)だったので、急な坂道では両手でかなり強く握らないと効きませんでした。特に雨の日は効きが悪くなるので、自転車購入の段階でディスクブレーキタイプの自転車を選ぶか、山道の前は点検を怠らないようにしてください。

天候
天気予報は事前にチェックしましょう。出発の際晴れていても、途中から雨にあたってしまう場合があります。旅用の自転車で雨の中走るのは結構大変です。寒暖にも注意です。夏場は本州ではかなり暑い中を走ることになるので、7・8月を北海道や東北地域で過ごすプランがおすすめです。逆に冬場は旅を中断して沖縄周辺にリゾートバイトをしに行く旅仲間が多くいました。
野宿が多くなる計画の方は寝袋の性能にこだわった方がいいです。私は1万円くらいの春夏用の寝袋で過ごしましたが、冬場の静岡での野宿で死にかけました(笑)
トンネル
日本一周するうえで坂道とともに避けられないのがトンネルです。特に歩道も路側帯もない狭いトンネルは注意してください。走行前はテールライトが点いているか、荷物がしっかり固定されているかを確認する方がいいです。もしトンネル横にう回路がある場合は無理せずそちらを利用するのも手です。

自走系の旅人にとって特に難所となるトンネルが富山と新潟の県境にある親不知(おやしらず)です。絶壁に沿って細いトンネルが続き、大きなトラックも多く通行します。注意してください。
事故
私の場合は広島で壁にぶつかって前輪が壊れる事故がありました。基本的なことですが余裕をもった計画を組み、雨の日や夜間走行を避けることが大事です。ただ自転車旅は思ったようには進みません。途中でパンクしたり、観光地でゆっくりしすぎたりして目的地に着くのが夜になってしまうこともしばしば。もし長い距離を走る予定があるなら可能な限り早朝からこいでください。夜にこぐよりは事故のリスクを抑えられます。
旅で大変だったのは?
旅中も旅後もよく聞かれる質問です。北海道でスマホが壊れ数日さまよったり、岩手の山道でタイヤが破裂したり、滋賀で大雪にあたったり。無計画に進む性格のせいでいろいろとトラブルはありました。なにより日本は坂が多いです。登りながら「もうええって!」と何度思ったことか(笑)しかし1番きつかったのはそうしたトラブルでも坂を登るときでもありません。自分を否定してしまったときです。

出会いが多かった日本一周旅ですが、大半は一人で過ごす時間。自分という人間と旅しているようなものなので、こいつが結構めんどくさい。「自分にはできない」「だめな人間だ」なんて思うとそいつは機嫌が悪くなって、途端に旅が楽しくなくなります。坂を登っては飲み物をあげ、腰を下ろすとお菓子を出し、美しい景色を見せて気分を落ち着かせる。そうやってなんとか飼い慣らしてきた気がします。自分のことは大好きになる必要はないと思います。「まあええか!悪くないな!」くらいに思えるととりあえず一日二日はこげました。
おすすめの場所は?
こちらも多い質問。ただ走っただけという県も多いですが私なりのおすすめの場所をあげてみました。
エサヌカ線

北海道は猿払(さるふつ)村という場所にある道路です。電柱も看板もない道が約16㎞も続きます。ライダーの聖地と呼ばれバイクと一緒に写真を撮る旅人が多くいます。全国各地に長い直線道路はありましたが、周りの何もない景色も含めてただ目の前に道が伸びる姿は圧巻でした。
オトンルイ風力発電所

こちらも北海道。稚内までの海沿い(天塩郡幌延町)にある風力発電施設で、約3㎞にわたり28基の風車が並びます。人工物とわかってはいるものの、これだけの規模の風車が同じ方向を向いて少しずつ時間差で回る姿は必見。2023年4月から建て替え工事が始まる予定でしたが、2027年3月までは運転継続されることになりました。
ふもとっぱらキャンプ場

富士山のふもとにあるキャンプ場です。富士山が目の前に広がる姿は感動的でキャンプ好きで知らない方はいないでしょう。私はここで富士山と同じ△のテントでキャンプするのを夢見ていました。自転車で約800mこいでたどり着き、準備していた高級肉を食べようとした時まさかあんなことが…続きが気になる方は以下のブログで(笑)

奄美群島

鹿児島から沖縄までフェリーで向かう旅人は多いかと思います。私はいろいろなご縁で奄美群島の島々を渡っていくことになりました。以下の5つの島で構成されます。
・喜界島
・奄美大島
・徳之島
・沖永良部島
・与論島
奄美大島はマングローブ林や固有の生き物が世界的に有名ですが、それ以外の島も自然がいっぱいで観光名所があふれています。なにより人がおもしろいです。私は最初の喜界島で5日間過ごしましたがほぼお金を使うことなく現地の方にたいへんお世話になりました。ちなみに奄美大島以外の4つの島は比較的小さく、自転車で1~2日で一周できます。
全国の祭り
主に夏のシーズンは全国各地で祭りが行われます。その中でも特に有名なのは先ほどもあげたねぶた祭でしょう。8月の祭りの時期には青森市の青函フェリーターミナル近くに無料のキャンプ場が開設され、全国から旅人が集まります。東北各地の祭りはどこも魅力的で活気があるので、7・8月は祭り巡りをするのもおすすめです。

私が旅中行った中でおもしろかったのは北海道富良野市の北海へそ祭りです。お腹に顔を描いた方たちが中心部をねり歩きます。飛び入りで参加もできる大人も子どもも超楽しめるお祭りでした。
ここもぜひ

せっかく自転車で行くなら有名なサイクリングロードを走ってみてください。琵琶湖を一周する自転車道や尾道と今治を結ぶ橋を自転車で渡れるしまなみ海道など、チャリダーが気持ちよく走れる道が各地にあったのでおすすめです。

建物でおすすめは?と聞かれたら私は名護市役所庁舎をあげます。沖縄県名護市にある建物で日本建築学会賞も受賞したすごい建物です。まるで東南アジアの森の奥に現れそうなその見た目が圧倒的存在感を放っています。

最後に東北の震災遺構も心に余裕のある方は寄ってほしいと思います。震災から何年たってようが関係ありません。自分が行きたい見たいと思うタイミングで訪れるのがいいと思います。私は岩手・宮城・福島の海沿いを走りましたが、多くの震災遺構を見学できました。九州以南は戦争遺跡も多いです。自転車だからこそゆっくり見て回ることができると思います。
自転車旅のおもしろさは?
私が感じた自転車旅のおもしろさはまずそのスピード。車や電車だと早すぎる景色が風を感じながらゆっくり見られます。「ここ!」というタイミングですぐに止まることができ、逆に早く進むことも可能です。旅の期間は回り方にもよりますが移動だけなら半年くらい。私のように現地で仕事をしたり、気に入った場所でゆっくりしたりすることを考えると1年前後はあった方がいいかと思います。自転車の場合降りて押せば徒歩旅になるので、人が多い観光地やゆっくり見たい場所は徒歩旅に切り替えて旅をしていました。

二つ目は自走であることです。バイクや車なら体にそれほど負荷をかけず長時間進むことも可能ですが、自転車はそうはいきません。日程にもよりますが毎日平均60~70㎞、多い日は150㎞以上こぎます。汗だくになりながら、雨風に当たりながらの日もしばしば。それでも私が楽しいと思えたのは日々の達成感があったからです。
世界的に見れば小さい国ですが、自転車で走ってみると想像以上に大きい。電気もガソリンも使わずに自分のエネルギーだけで目的地まで行けることに私は興奮しました。北海道を一周した時、鹿児島の最南端に着いた時なんかは特に達成感がすごくて、今でもその瞬間のことをすぐに思い出せます。
一日の平均距離をお伝えしましたが、逆に言えばそれを毎日コツコツ続けることで大きな目標を達成できます。物事を地道に続けることが苦手だった私にとって、今回は人生で初めて最後までやり遂げた挑戦でした。ゴールした瞬間の感動は一生忘れないでしょう。

三つ目は多くの出会いです。これはもう語る必要もないくらいですね。自転車での日本一周は旅のほとんどを移動時間が占めます。移動自体が好きでも、さすがにそれだけだと疲れますし寂しさを感じます。出会いを通して得られるエネルギーはすごいです。「がんばれー!」と一声かけてもらえるだけで坂を登れますし、楽しい話を聞かせてもらって元気になり「自分もがんばろう!」と思えます。
出会いというのはおもしろくて、あの時一瞬話した人とご飯に行ったり同じ仕事をするようになったり…。どこにつながるかわかりません。全国各地に居場所ができたような感覚にもなってうれしいです。先ほど旅の資金についてお話ししましたが、旅を通してこれだけ人脈が広がるなら安いもんだと正直思いますし、いくらお金があっても買えない人とのつながりが待っています。

久しぶりのブログ、ご覧いただきありがとうございました!旅を終えて感じたことは次回に続きます。お楽しみに!

