ヒッチハイク体験談【鹿児島→福岡】

ヒッチハイク

こんにちは!ともやです!

人生2回目のヒッチハイク体験談です。前回のヒッチハイクは大阪から成田空港まで行いました。今回は鹿児島から福岡まで往復します。それでは行ってみましょう!

この記事を書いた人
tomoya

元小学校の先生が30代から
自転車日本一周の旅へ
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目的と出発地点

目的

さて、自転車日本一周の旅で鹿児島にやってきた私が、なぜ福岡まで往復するのか。目的は福岡で開催されるある旅人のお話会に参加するためである。その方は「おこめちゃん」の愛称で知られる有名なチャリダーで、ついこの間見事に日本一周を成し遂げた。あまり資金に余裕のない私は、会場までヒッチハイクで向かうことにしたのだ。

出発地点

前回の出発地点は大阪の吹田ICだった。高速を利用する車に拾ってもらうことができれば、当然目的地まで早く進める。今回も急ぎの日程なので高速で行きたい。

鹿児島中央駅から近い高速の入口はこの辺り。西側の新武岡トンネルから高速道路につながる。

地図上で見ている限り、中央の中州通りに立っていれば高速に向かう車に拾ってもらえる確率が高そうだ。

いざ福岡へ!

1日目

ヒッチハイクで福岡まで行く旅人

鹿児島駅に自転車を置き、スタート地点に移動する。久しぶりのヒッチハイクにわくわく^^最初はとりあえず「北へ!」でいってみましょう!

鹿児島中央駅近くのヒッチハイクポイント

本当は15時くらいからするつもりだったが、いつの間にか時刻は19時。

鹿児島中央駅近くの高速の入口がすぐのヒッチハイクポイント

これ以上トンネルに近づくと難しそう。ここにしよう!

看板を掲げてさっそく立ってみた。時刻はすでに19時半。こんな時間から始めて乗せてくれる車はあるのだろうか。

お好み焼き 味のなにわ
お好み焼き 味のなにわ

お!お好み焼きや!

いいにおいがしてきた。目の前の店、なんとお好み焼き屋だった。「大阪より来鹿」と書いてある。おお、本場の味か。

食べたい気持ちをぐっとこらえて立ち続けた。

1台目

お好み焼き 味のなにわ前でヒッチハイクする旅人

30分が経過。やはり夜はなかなか厳しい。どこの誰かもわからないヤツが看板を持って立っている。こんなところで立っているだけで怪しいのに…。

ただ、ときどきお好み焼き屋から出てくるお客さんが励ましてくれた。あきらめずに車一台一台の運転手さんに看板を見せる。すると突然ヘッドライトがこちらに向き、目の前に1台の車が止まった。

「乗りますかー?」

ついに来た!この瞬間は何度味わっても嬉しい。見た目は少しこわもての若者3人衆。後部座席の二人にサンドイッチ方式で乗せてくれた。

「ハンバーガー食いますか?」

サンドイッチではなくハンバーガー。買ったばかりであろう夜食を恵んでくれた。なんと優しい。車内ではずっとおもしろエピソード。彼らは大阪人なのか(笑)

21:20 クラクションを鳴らしてかっこよく去っていく彼ら。宮崎の道の駅えびのまで運んでくれた。

住所は宮崎県だが鹿児島と熊本のすき間にある道の駅。1台目で、しかも夜にかなりいい位置まで進むことができた。時刻は21時を過ぎている。さすがに今日は遅いので、ここのベンチをお借りして眠ることにした。

2日目

道の駅えびので野宿

5:00 起床

夜中の気温はそれほど下がらず快適に寝られた。

熊本までヒッチハイクする旅人のスケッチブック

寝させてもらった道の駅のごみ拾いをしてから行き先を書き直す。今日の午後には福岡にいたい。果たして間に合うだろうか。

2台目

7:30 今日はトイレの前に立ってみる。道の駅やサービスエリアでヒッチハイクする場合、トイレ前は最適な場所。多くの方がお手洗い目的で寄るため、視界に入りやすい。立つ場所が良かったのか、あるおばあちゃんが声をかけてくれた。

おばあちゃんに案内されるがまま車の方へ。車内には息子さんのご家族が乗っていて全員で6人。今日はみんなでお出かけDayだそうだ、うらやましい^^

広川サービスエリア

おばあちゃんとおじいちゃん、それからお子さんの話も聞いた。「小学校の先生をしていた」というとびっくりされたが、私もこうして旅人をしているなんて数年前までは考えられなかった。結局160㎞以上、2時間も乗せてくださり福岡の広川サービスエリアまで乗せてくださった。

信じられない。いつの間にか熊本は通り越している(笑)

広川サービスエリアまで乗せてくれた方からいただいた差し入れ

しかも差し入れまでいただいてしまった。朝一であんなに素敵な方々に出会えるとは。

3台目

続いての方も10分ほどで見つかった。北に向かっているご夫婦だ。20分程走った基山サービスエリアというところまで乗せてくださった。

基山サービスエリア

このご夫婦のお話には心を打たれた。熊本地震で家が全壊したそうだが、周りの同じ構造の建物で倒れたのはご自宅だけだったらしい。そこで建設した会社と裁判で4年にわたって争ったが、会社の力は強く敗れてしまった。心身共につらい日々だったが、ご夫婦で乗り越えてきたそうだ。そんなことを経て今日の出会いがあったかと思うと胸が熱くなった。

4台目

福岡に入ってからやはり人通りが多い。しかしその分待つ間の恥ずかしさも増す。いろんな人からの視線を感じるが、ほとんどの方は、生きている間にそう何度も会うことがないと思ったら尊い。

基山サービスエリアでいただいたコーヒー

「乗せてあげられないけどどうぞ!」

コーヒーをいただいた。こういう差し入れが本当にありがたい。

5台目

待ち始めて40分後、乗せてくれる方が。北九州に用事があるという。ありがたい!

風俗店でスカウトをしている方だった。スカウトの方法や学生の時のヒッチハイクの経験について教えてくれた。今の彼女との出会いの話もおもしろかった。

マリノアシティ福岡
マリノアシティ福岡

こちらで買うものがあるそうで少し休憩。

小倉駅のメーテル

14:45 北九州の小倉駅に到着。

昨日の夜に出発して、1日も経たないうちにここまで来られるとは驚き。

お話会

苅田駅前

小倉からは時間の都合上、電車を使う。

苅田町の町民ホール

15:10 無事お話会がある会場にたどり着いた。開場時間ぎりぎりセーフだ。

彼女がおこめちゃん。会うのは初めてにもかかわらず、着いた瞬間笑顔で出迎えてくれた。

大きな会場は満席。旅は途中からインスタで追わせてもらっていたが、彼女の人柄でこれだけの人が集まったのだろう。説明の仕方がわかりやすく、どのエピソードもおもしろかった。

特に印象的なのは出川哲郎さんとの出会いだ。おこめちゃんは出川さんのことを心から尊敬していて、出川さんの原付旅でおなじみのスイカのヘルメットと同じものをかぶって旅をしていた。旅中いつ出会ってもいいように手紙まで用意していたという。そんな彼女が旅に出て316日目。沖縄でなんと偶然出川さんの原付部隊に遭遇する。彼女は憧れの人と一緒にテレビ出演を果たすのだ。こんな奇跡的な話があるだろうか。

お話会が終わり、記念写真を撮らせてもらった。鹿児島からこのために来て、すてきな話が聞けて本当に良かったと思う。会場を出てお腹が空いて近くのマクドに寄った。今日はこの辺りで泊まって明日の便、いやヒッチハイクで鹿児島まで帰る予定だ。さて、寝床はどうするか。

近くの公園を調べていた時、おこめちゃんから連絡が入った。

「今どこにいますか?友人が家に泊めてもいいって…」

なんとおこめちゃんの友人でお話会の運営を手伝っていた方が、私の旅にも興味を持ってくださったそうだ。そして、ご自宅に泊まれせてもらえるという。何という展開。

その後おこめちゃんと友人の方がマクドへやってきて、自宅まで乗せてくれた。

泊めてくださった方の晩ご飯

古民家で一人暮らしをしている方だった。オイルリンパやリトリートなどさまざまな活動を通していろんな方とつながり、古民家に招くこともあるそうだ。体に優しい晩ご飯までいただいた。

車での日本旅に興味があるそうで、全国のおすすめスポットをいろいろと紹介した。初めて会った感じがしない穏やかで聞き上手な方。夜遅くまで語り合った。

3日目

泊めてくださった方の朝ご飯

古民家で迎える朝。土鍋で炊いたご飯で一気にパワーがみなぎる。

からあげじろ吉

からあげが好きだということを伝えると、近くのおいしいお店まで車で連れて行ってくださった。6年連続金賞!うん、これは間違いない。

うーん最高!!

車の中でさっそくいただいた。

現在地は福岡県の行橋市。北九州の方に回ると遠回りになる気がしたので、国道201号線を通る最短ルートで福岡市をめざすことにした。ありがたいことに、201号沿いにあったコンビニ前まで連れて行ってくださった。

6台目

13:30 今日中の鹿児島着は難しそうだが行けるところまでやってみよう。コンビニ前は車通りが非常に多く少し渋滞もできており、たくさんのドライバーさんと目が合った。20分程で若い二人組のお兄さんが乗せてくれた。

将来は看護師と教育関係の道に進みたいというお二人。人生の先輩としてタメになる話を…と言ってもこれからバリバリ働く彼らに、旅人としてふらふらしている自分の話は響くだろうか。少し疑問に思いつつ話してみると、彼らは興味津々で聞いてくれた。

ヒッチハイク中にいただいた水

希望通り福岡市のICまで乗せてくださった。水の差し入れまでいただいた。今日もこんないい出会いから始まるとは^^

福岡IC付近で高速に乗る車に看板を掲げたが、止まってくれる車はなかった。30分程チャレンジしたところで場所を変えることにした。

駕与丁公園の桜

高速に沿って南に歩いていくと、桜が咲く大きな公園があった。真ん中には湖もある。

季節はすっかり春。ゆっくり花見ができていなかったので、散歩することにした。

駕与丁公園の桜

きれいな桜や。

花見に来ていたおじいちゃんやおばあちゃん。犬の散歩をする人、家族連れなど多くの人でにぎわっていた。そんな中で旅人がポツンと一人花見をする。うん、まあそれも悪くない^^

須恵PAまでの道

気合を入れなおし近くのPAをめざして歩き始めた。近くと言ってもここから3㎞先にある。

7台目

16:30 須恵PAというところでヒッチ再開。乗せてくださったのは若いご夫婦だった。

愛犬と一緒のドライブ。お二人とも料理人で、飲食店従業員の先輩後輩として出会ったそう。素敵な出会いの話を聞かせてもらえた。

17:45 福岡から約1時間。北熊本PAまで乗せてくださった。ここは歩いて下道に降りられる。そこで今夜の宿を探すつもりだった。すでに日が傾き始めている。

工事中の北熊本PA

ところがなんと工事中で、今は下道に降りられないということだった。売店の方にどうすればよいか聞いてみると、「この先のPAに行くしかない」と言われてしまった。

工事中の北熊本PAでヒッチハイクする旅人の荷物

トイレ前で看板を掲げる。さすがにやばいと思って自分から声も掛けてみた。しかしなかなか乗せてくれる人は見つからなかった。

どうしよう…。

日がどんどん落ちていく。事前の下調べが甘かったことを後悔。ここで寝るしかないのか。

とそのとき、トイレから出てきたおじいちゃんが話しかけてきた。実はこの方はさっきもあいさつをしていた。

「次のPAまで乗るか?」

目の前に止まっていた日産のエルグランドに案内される。奇跡が起きた。

九州でヒッチハイクする旅人のスケッチブックおすすめの文字

エルグランドおじいは宣言通り、次の託麻PAまで乗せてくれた。ここも徒歩で降りられる場所だ。おじいのおかげで夜の隔離されたPAを抜け出すことができた。

本日の宿探し

PAから生還はしたが、宿が確保できたわけではない。

ぶぶたん

PAの周辺を散策。ぶぶたんというおもしろい名前の銭湯があった。450円で利用できるとてもいい湯だった。残念ながらこちらは2023年8月に閉店している。

あとは寝床だ。

熊本の公園

静かな公園を発見!う~ん、さすがにこの面積の椅子には寝られない。

熊本の公園のベンチ

こちらのベンチはどうか?

熊本の公園のベンチにマットを敷いてみた

マットを敷いて無理やり体を手すりの中に入れてみる。が身動きが取れなさ過ぎて断念。いや試す前に気づけよ(笑)

熊本の公園で野宿

23:00 ようやくいい感じのベッドがある公園を見つけた。長さが少し足りないが大丈夫。歩き疲れてあっという間に眠りについた。

熊本のマックスバリュー

4:30 変な時間に目覚めてしまった。もう一度寝ると寝坊する気がしたので近くを散歩する。24時間営業のスーパーがあって少し安心した。朝ごはんを買う。

熊本のトレジャーアイランドとコンビニ

こちらはアミューズメントパーク? ではなくラブホテルに飲み込まれそうなコンビニだ。目の刺激なるものを見つけて体を起こしていく。

4日目

8台目

託麻PAの桜

6:00 昨日降り立った託麻PAに戻ってきた。ここにも大きな桜の木が。一気にエネルギーがわいてきた。

20分程で社用車に乗ったドライバーさんが声をかけてくれた。某車メーカーの社員さんで、これから仕事先に向かうという。若い時は組合や採用活動で全国を回られたらしい。

緑川PAというところまで乗せてくださった。幸先よくスタートできたが、現在地はまだ熊本の中央部。ゴールの鹿児島駅までは150㎞以上残している。明日は九州最南端の「佐多岬」へ行きたいので、早めに愛車のもとへ戻りたいところだ。

9台目

緑川PAでヒッチハイク

9:00 看板を掲げ、笑顔で会釈する。しかしなかなか止まってくれない。30分、40分と時間が過ぎていく。

くぅ、頼む…。

すると、トイレから戻ってきたスーツ姿の方が声をかけてくれた。さわやかな表情で

「どうぞ!」

と車内へ案内してくださった。神様に見えた。

聞くとこの方なんと鹿児島まで行くという。「好きなところまで乗っていいよ!」と言ってくれたがすぐに返事はできなかった。とにかく自分はたくさん話を聞いて楽しんでもらう。こちらに選択権はない。

放射線機材の営業をされている方だった。息子さんの話や昔挑戦した歩き旅の話、環境問題の話などおもしろい話題から考えさせられることまで、いろいろ話してくれた。特に印象的なのはエネルギー問題の話だ。熊本の阿蘇の木を切って太陽光パネルを設置するのはどうかと思うが、再生エネルギー自体には賛成。ただ、原発があることで自分の仕事は成り立っているので複雑な気持ちなんだという。

ヒッチハイクゴールの鹿児島中央駅前

初対面の旅人に込み入った話までしてくださってありがたい。この方は最後に「話しやすい、うちの会社に入らないか(笑)」とまで言ってくれた。

話が弾んだおかげで、なんとゴールの鹿児島中央駅まで連れてきてくださった。距離にして160㎞以上。すごい出会いだった。

2回目のヒッチハイクを終えて

今回は九州でのチャレンジで合計9台の車に乗せてもらえた。初日の夜スタートだったので心が折れそうになったが、3日後には無事に戻ってくることができた。しかも出会った方が宿まで用意してくれる展開にはびっくり。

もちろん電車で安全に進むのも良し、バスをとってシートに身を預け気楽に行くのも良し。ただその道を選んでいたら、今回お世話になった9組の方には会うことができなかった。出会いは損得ではなくて、自分が動いた結果であり考えを深めるいい機会である。それを良い出会いとして受け止めるのも自分次第だ。ヒッチハイクには今後も挑戦したい。体力があるうちに今度は海外でも行こうかな。

前回の大阪から成田空港までのヒッチハイクについてはこちら↓↓

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ともや

実は海外でもすでに挑戦しました。オーストラリア編はまたおいおいアップします!

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