ついに岩手を出て宮城入り!のはずがおもしろい出会いがありました。宮城であの大阪名物が食べられるとは!
それでは行ってみましょう!
一関へ

おはようございます。いつも通りぬるっと起きる。
こちらの北上のキャンプ場では結局2泊。その間にビール倉庫で仕分けのお仕事をした。その現場でも旅を応援してくれる方に出会えた。
今日は北上市から一関市を通り宮城まで進みたい。だが時刻はすでに11時。しっかり寝すぎてしまった。

13:00 奥州市の水沢駅に到着。ここは電車旅で来たことがある。あれこんなところやったっけ?(笑)
記憶は変わる
旅をしていて、以前にも訪れた場所を再訪することがある。広島や金沢、小樽など学生の時の旅や社会人になってからの旅行で訪れた場所も多い。到着する前に頭の中からその土地の記憶を呼び寄せる。
駅からあそこまで歩いたなあ。
あの店でこれを食べたなあ。
などなど。しかし、実際に再訪してみると「あれ?」と思うことがある。
こんなところやったかな…?
駅の外観は覚えているのに通ったはずの道がイメージと異なったり、食べたものは合っているのに店の雰囲気が違ったりする。
記憶は変わるのか…。
水沢駅を訪れた時にそう感じた。駅の外観、食べたものは覚えている。だが駅前の雰囲気、通った道がイメージと異なる。「こうだろう」と勝手に記憶を作っていた感覚。脳は古い記憶の場合、印象の強いものを断片的に覚えていて、記憶と記憶の間の行程はイメージで作っているのかもしれない。そのイメージは似ているほかの記憶とすり替わったり、勝手に決めつけて作ってしまったりする。少なくとも自分の記憶のでき方はそんな仕組みになっている気がした。だからこそ脳が強い印象を持つ出来事をたくさん経験したいと思うし、その時々で感じたことは記しておく必要があると思った。
以上たわいもない私の記憶の話でした(笑)
三度見かけたから

南北を縦に走る国道4号線を進む。

17:00 一ノ関駅に到着。ここから東へ伸びる山道を進めば宮城県の気仙沼だ。

気仙沼で泊まる予定のゲストハウスのオーナーと連絡を取る。「おそらく今日行けると思うんですけど…。」そのゲストハウスはちょっと変わっていてまだ完成していない。旅人が施工をして今作っている最中らしい。
日が暮れ始めた。
夜道をこげば気仙沼に着けるかも。そう思っていた時、突然目の前に車が1台止まった。中から人が降りてくる。その方は車で回っていると、自分のことを二度目撃したらしい。「もしもう一度見かけたら声をかけよう…。」そう思っていたら目の前に現れたらしく、止まってくださったそうだ。
自宅に誘ってくださり、庭先でお話を聞いた。画家をされている方で、ご自身のこれまでの体験やこれからしたい挑戦など、おもしろい話ばかりだった。ご飯に連れて行っていただけることになり車で一ノ関駅へ。気仙沼のゲストハウスには到着が明日になる連絡を入れた。

案内されたのは関西色の強い、いや関西というより阪神色が強い粉もんのお店。久しぶりにたこ焼きとお好み焼きをいただき大満足。

マスターと女性のスタッフが二人で営んでいる。
店には多くのお客さんがいたが、大阪出身と聞きつけてマスターがテーブルまでやってきた。気さくでおもしろい方。そしてマスターの作る粉もんは最高にうまい!
同じ関西で話が弾む。マスターは兵庫で土木関係の仕事についていたが、2011年の震災後すぐに大勢の仲間と一緒にこの地に駆けつけたらしい。主な仕事は仮設住宅の建設。印象的だったのはそこでの住民との交流だ。
ある日のこと、建設作業にあたっていた自分たちに住民の方が差し入れをくださったそうだ。
「被害にあわれて、自分たちより明らかにきついはずなのに…」
その時こう思ったそうだ。
その後、ほとんどの仲間は地元に帰っていった。地元に家族や子どもを残している方もいたからだ。マスターはこの地が気に入り移り住むことになる。根っからの阪神ファンでこの店をオープンしたそうだ。
深夜まで聞き入ってしまうお話だった。さらに、今日はお店で寝ていいと言う。なんと心の広い方だ。

「シャンプー台でよかったら…」
粉もんの店に美容室が併設してあって、そこに1台シャンプー台があった。結構寝心地がいい。今日はこちらで寝させていただくことになった。
次の日、美容室で目を覚ます。この旅でまさかシャンプー台泊を経験するとは。これから美容室に行くたびにこの一泊を思い出すことになるだろう(笑)

マスターはすでに起きていた。大きな鉄板で朝ごはんに目玉焼きを作ってくださった。これがまたうまい!

最後にはっぴを着させてもらい記念撮影。本当におもしろい出会いだった。
マスター、また遊びに行きますね^^
気仙沼へ

昨日少し通った山道を再び進み宮城県に入場。気仙沼駅に到着した。岩手では雨の影響で結局10日間停滞した。しかし停滞がよき出会いをもたらしてくれた。
ゲストハウスは駅から少しこいだ場所にある。

到着!古民家を改装しているようだ。このゲストハウスの名前はスローハウス。多くの旅人がここを訪れては施工に携わりここまで完成したそうだ。ちなみに北海道の留萌のキャンプ場で出会ったまさしくんや盛岡まで軽バンで自転車を運んでくれたキラくんもここを訪れていて、ぜひ!とおすすめされていた。二人との出会いは以下のブログで!



宿には誰もおらず、メッセージで案内を受けた。すでに完成している個室に案内され荷物を置いてゆっくりする。どんなスタッフがいるのか?旅人が施工とはどんな仕組みか?いろいろと気になることがありなかなか寝つけない。
さあ宮城生活の始まりです^^
気仙沼市までのルート
2022年8月19・20日【98・99日目】
北上市→一ノ関市→気仙沼市
走行距離 110.1km
積算距離 5,961.9㎞

今日も読んでくださりありがとうございました。どこへ行っても阪神ファンとはつながりますね(笑)次回はスローハウスでの生活をお伝えします。いったいどんな場所なんでしょうか。お楽しみに!

