「らんこし」という町を知っていますか?【55日目 北海道】

日本一周

北海道2日目。ゆるい坂が永遠続く北海道らしい道が待ち受けていました。休憩で立ち寄った場所ですてきな子どもたちとの出会いが!それでは行ってみましょう!

この記事を書いた人
tomoya

元小学校の先生が30代で
自転車日本一周の旅に出た
おてつたびは10回経験!
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特殊な寝返り

道の駅YOU・遊・もり

う、うー。

5:00 右肩の痛みで起きる。おはようございます。目の前には公園の原っぱ。

あ、そういえばベンチ…いやシングルベッドで寝てたんやった。

道の駅YOU・遊・もりのベンチ

こちらがお世話になっていたシングルベッド。マットと寝袋の大きさにジャストフィットでした。

「テントなしで寝る」という新たな技能を獲得。これならテントを設置、片付けするわずらわしさから解放される。と同時に周囲の目を大いに感じることになるわけだがここは北海道。人より獣の方が多い国である。おっとこれは冗談(笑)とりあえずいいスキルを得た。

え?寝返りは打たへんの?

そう思われる方もいるかもしれない。結論から言うと、打つ。ただ布団の上の寝返りとは少し難易度が異なる。ベンチの上でもし布団のように寝返りを打つと、地面に体を強打し、次の日自転車をこぐことはできない。そこでその場で体を入れ替えるという寝返り方法をとることになる。左肩を下に寝ていたなら、次はその場で半回転して右肩を下にという感じだ。驚いたことにこの寝返りが初日からできた。なので左肩は痛くない。左肩の痛みはすべて右肩が受けてくれたのだから(笑)

さあ、今日も行こうか。

長万部へ

差し入れでいただいたさきいか

昨日の沖縄そば店のお客さんにいただいた差し入れを開ける。うまそうなイカだ。朝ごはんにいただく。

道の駅YOU・遊・もり

ストレッチがてら道の駅の奥の公園を散歩する。

冷凍食品事業発祥の町石碑

ここ森町は冷凍食品発祥の町らしい。冷凍食品て100年の歴史があるんか。一人暮らしの時はどれだけお世話になったことか。今後も末永くよろしくお願いします。

森町・オニウシ公園

よし、行くか!

今日は国道5号線に沿って森町から長万部おしゃまんべに進み、さらに北まで進む予定だ。

国道5号線

残ったイカさんはもう一度包装紙にくるんで後方に装着。とうもろこしの後を継いでもらおう。

国道5号線

早速北海道らしい道が現れた。雪国ではよく見られる赤い矢印がある。

国道5号線の赤い矢印

積雪の際、道幅がわからなくなるのを防ぐ目的がある。正式名称は「固定式視線誘導柱」というらしい。うーん、略して「赤矢印さん」でいこう。

国道5号線の消火栓

こちらは赤消火栓さん。

国道5号線の消火栓

エイヤー!

本州では恥ずかしいことがなぜか北海道ではすんなりできる(笑)

長万部までの国道5号線

長万部に近づいてきた。引き続き果てしない道が続く。

長万部駅前

9:00 長万部駅に到着。

長万部駅前

実はここには弟との18切符の旅で一度来たことがある。その際はカニ飯を買って海岸で一緒に食べた。

長万部駅近くの海岸

その海岸へやってきた。朝ご飯を食べる。ここからは5号線に沿って内陸に進んでいく。札幌までは獲得標高が1000mを優に超える。かなりきつい道が続きそうだが、苫小牧まで行くよりは近道だ。

果てしない道

二股駅前

ツッコみづらい駅名。とりあえず写真を撮る。

蘭越までの国道5号線

上り坂が始まった。本州の坂とは違いゆるくて長い。

蘭越までの国道5号線

なんとか上りきる。が下ってすぐにまた長い上り坂が現れた。くぅ、果てしない。

道の駅くろまつない外観

12:00 道の駅くろまつないに到着。少し休憩だ。

道の駅くろまつないに止めた自転車

自転車を止めてヘルメットを外した時、近くで何かが倒れる音がした。

見るとおじいちゃんと一緒にアメリカンな大型バイクが倒れている。バイクが重く起き上がれないようだった。すぐにかけつけ、おじいちゃんとバイクを起こす。

どうもありがとう!

バイク好きのおじいちゃん。止まる際、たまたまバランスを崩し倒れてしまったようだ。大阪からここまでの道のりの話をたくさん聞いてくださった。

蘭越までの国道5号線

おじいちゃんとお別れし、少し休んで再び道路へ出る。まだまだ先の見えない道が続く。

蘭越までの国道5号線

おいおい北海道やべえって(笑)

森と道と空と…本当に果てしない。

蘭越までの国道5号線の交通安全の旗

交通安全の旗だ。北海道では結構スピードを出す車に出会う。交通事故も多いそうだ。自転車旅人としても気をつけたいところ。

らんこし

蘭越駅前

14:00 蘭越らんこしという町にやってきた。一つ先のニセコはよく知られているが、この地名は初めて聞いた。

蘭越町コミュニティプラザ花一会

駅前のスペースで少し休憩する。

ちょうど向かいの石の机で3人の小学生が勉強をしていた。

え?日本一周してるんですか!?

一人の子が話しかけてきた。他の二人も自転車に近寄ってきた。

「え!すごい」

「はじめてです!こんな人に会ったの!本当にいるんですね!!」

「今日の日記の宿題ぜったいこれにする!」

かなりの興奮状態。旅が始まって出会った人の中で一番テンションが上がっている。

時間ありますか? 遊びましょうよ!!

小学生たちに誘われるがままに一緒に遊ぶことになった。宿題をしていたこの3人。毎週木曜日はここに集まって遊ぶらしい。

蘭越駅前で遊ぶ子どもたち

一人が草むらへ行って葉っぱをとってきた。そして葉っぱに何かのマークを書き始める。

蘭越駅前で子どもと葉っぱで遊ぶ

「☆が出たらここの周りを一周で、ハートが出たらジャンプ30回で…。」

子どもたちが説明を始める。

おいおい、北海道の子どもたちは外でこんな遊びをするんか!(笑)

驚いた。自分の周りにいる子どもと言えば、「公園へ行こう」と言って携帯ゲームをする。自分の子ども時代もそうだった。広場に集まってはゲームボーイでポケモンバトル。

どうやらここだけ昭和で時間が止まっているらしい(笑)

また木曜日に

子どもにかいたイラスト
サインを頼まれて書いたイラスト

子どもたちとは結局3時間ほど一緒に遊んだ。葉っぱのゲームにサイン会、駄菓子屋さんに行ったりなど。サイン会では、クラスの子たちに渡すからと顔のイラストを30回ほどかいた。ミッキーはどうしてもかけなかったが(笑)

教員時代には子どもたちに口酸っぱく言っていたことがある。「知らない人には気をつけること。」

自分は今完全にその「知らない人」である。

旅人にこんなにすぐに心を開いてくれる子どもがいるのか。それくらい純粋でおもしろい子たちだった。

蘭越の看板

また会いたいな。一周して蘭越に来てね!

また木曜日に!

なんて嬉しい言葉…。もちろん帰ってくると約束はできない。この先どんな旅になるかわからないからだ。

また木曜日に…か。

いつになるかはわからないが、元気に再会できるよう旅を続けていこう。

BEARS CAFE外観

子どもたちとお別れし、再びこぎ出す。するとまたすぐに出会いが。

道で大きく手を振っている方がいる。

さっき車から見かけて、よかったらこれどうぞ!

カフェのスタッフをしている方がシナモンロールをくれた。以前ここで自転車日本一周の子に出会い、その子はそのままカフェで働いていたそうだ。

BEARS CAFEの方にいただいたシナモンロール

おいしそうなシナモンロール。北海道の方、本当にあたたかい方ばかりだ。

ニセコに到着!

羊蹄山

今日はもう一つ先の町ニセコまで行くことにした。そこに無料のキャンプ場があるようだ。

ん?なんかきれいな山が見える。

羊蹄山

マップを見る。羊蹄山ようていさんだ。これが見えたらニセコはもうすぐ。

ニセコ駅前

18:00 ニセコ駅に到着。おしゃれな牛さんとパシャリ。

ニセコ駅前温泉綺羅乃湯

駅前には温泉がある。入浴料は600円。サウナと露天風呂があった。

曽我森林公園に立てたテント
曽我森林公園

テントを設営。キャンプ場は有料だったので、近くの公園にテントを張らせてもらった。誰もいない静かな公園だ。さて晩ご飯は何にしよう。

ニセコのセイコーマート

セイコーマートや!!

コンビニを見て興奮することがあるだろうか。しかし、このセイコーマートは北海道のほかには一部の県にしかないご当地コンビニなのだ。北海道では大手3社に引けをとらないほど展開しているらしい。

セイコーマートで買った晩ご飯

今日はかなり坂を上ったのでご褒美に^^

北海道産ポテトのコロッケに北海道メロンのクリームソーダ。ザンギは北海道で鳥の唐揚げを指す。

ごちそうだ。いただきまーす!!

ニセコまでのルート

獲得標高は1000m越え。特に長万部から蘭越までの道が上り坂きつかったです。

2022年 7月7日【55日目】

森町→ニセコ

走行距離 144.3km 

積算距離 3,342.9km

ともや
ともや

北海道2日目。ニセコまで行けました!きつかったですが、子どもらとのすてきな時間が過ごせました。出会いのタイミングは本当に一瞬。あの時蘭越駅前で休憩していなかったら…。子どもたちには後ほど、学校宛てにお礼の手紙を出しました。またいつか会えますように^^

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