長寿世界記録?
6:30 徳之島2日目がスタート。舞台での睡眠は思った以上に快適だった。ベンチとは違い寝返りを打っても落ちる心配がなく、強風から身を守ることもできた。
公園前の海は昨日より穏やかだ。
晴れ間も見える。フェリーは昨日到着した時間と同じお昼ごろに出るはずなので、今日は行けるところまで島を回る。
まずは、とある人物の像を見に行くことにした。海の近くにサトウキビの工場が見える。
とある人物というのはこちらの泉重千代(いずみしげちよ)さん。1865年生まれで1986年にこの世を去った。男性の世界最高齢の記録(120歳)を持っていたそうだ。江戸時代最後の年号慶応(1865~68年)を生きていたことになる。
ただ最近では1880年生まれという説もあるそうだ。いずれにしてもこの時代に、100歳以上の長寿を全うしたすばらしい方である。
金の手形があったので、せんえつながら手を合わさせていただく。うん、完全に一致。つまり私も100歳以上の長寿になれる?はず(笑)
300年ガジュマル
泉さんの像からそのまま北に進むと橋に到着。
下を流れる川からはけっこう高さがある。
うーこわい。小鳥の声だけが聞こえる森。太古の昔からそのまま時が止まったかのよう。未知の生き物が出てきそうだった。
8:15 橋をわたって少しこぐとすごい木が現れた。300年ガジュマルと呼ばれる木で、石垣の上に辺りを覆うように生えている。
四方八方へ広がる枝で空が見えない。これはすごい!!
海沿いのおすすめ場所
ガジュマルから海の方へこぎ出した時だった。
畑で花の植え替えをしているおばあちゃんたちに出会った。きれいな花に囲まれながら旅話をする。
そのうちのお一方が自宅に招いてくださった。息子さんは大阪で議員をされているそうだ。おいしいご飯にからあげ、スイーツまでいただいた。
別れ際におにぎりまで持たせてくれた。なんとご親切な。
海沿いに滝があるそうなので行ってみた。
こちらが阿権の滝。ドオーッと水が流れる音が聞こえるので大きい滝なんだろうが、周りの草木が生い茂りすぎてあまりよく見えなかった。
そのまま海沿いの道を進み、西端にある岬をめざすことにした。昼のフェリーまではまだ3時間ほどある。
道の途中に写真スポットがあった。ひまわりにカラフルな翼。左の塔のようなものは何だろうか。
9:30 犬田布岬に到着。
奄美群島国立公園の一部で、徳之島の西の崖が絶景として広がる。
奥に歩いていく。大きな塔が一つ立っている。
先ほどの壁アートで見たものだ。これは戦艦大和慰霊塔。
1945年4月7日、戦艦大和は鹿児島沖で沈んだとされる。戦後、当時沈没場所から最短とされたここ犬田布岬に慰霊塔が建てられたのだ。ちょうど昨日が慰霊祭だったようで、テントの骨組みが残されていた。
塔の高さは24mで、大和の司令塔と同じ高さになっている。塔の前で手を合わせた。
次の目的地に向け再び走り出す。
この先に今度は岩の絶景があるそうだ。
11:00 犬の門蓋(いんのじょうふた)に到着。読み方がむずい(笑)
波や風の浸食を受けた奇岩が広がっている。自然のトンネルを抜けると…
海を望む崖の上に出る。
海沿いに、長い年月をかけ浸食を受けたおもしろい地形が広がる。なかなかの絶景。
もう1泊
12:00 フェリーの時間が迫ってきた。急いで昨日到着した亀徳港へ戻る。
坂を下っていると、牛を連れて歩く子どもに出会った。島ではこれが日常なんだろう。
徳之島も小さく1周することができた。フェリー乗り場まではもうすぐ!完璧だ!
あれ?
着岸しているはずのフェリーの姿が見えない。乗り場は閑散としている。おかしい。
フェリー会社に電話してみると、今日のフェリーは朝の9時台に出発したとのことだった。なぬ!!昨日とは違う種類のフェリーなので、時間も違ったそうだ。電話口の方は「申し訳ありません。日本一周がんばってください!」と言われた。いや、悪いのはこっちの方だ。
乗ってきたマルエーフェリーが次に出るのは火曜日。今日は土曜日なので3日も待たなければならない。さすがにそれは難しいので、明日の別会社のフェリーを急遽予約することにした。
今日も徳之島で1泊かあ。
きっとこの1日のずれも何か意味があるんだろう。気を取り直して観光を続けることにした。
こちらはゴリラ岩。うん、めっちゃゴリラ(笑)
徳之島の海もきれい。砂浜に降りられそうな場所を見つけたので行ってみる。
すげえ!
透き通った水が辺り一面に広がる。
喜界島の石灰岩の地形に似ている。ここも同じような成り立ちなのか。
砂浜はサンゴのかけらでできていた。
16:30 昨日は通るだけだった闘牛神社へ。強い気持ちで旅が続けられるようにお祈りしてきた。
亀徳港の方角へ戻り野宿場所を探すと、なごみの里公園という海沿いのいい公園を見つけた。
観光で来ていた方と話した。ここで寝るというと驚いていたが、こちらは動じない。
公園には慰霊碑があった。
富山丸という輸送船の乗組員を供養した慰霊塔。昭和19年に亀徳沖で米軍に撃沈され沈没した。奄美群島やこれから行く沖縄には太平洋戦争の慰霊碑が多くある。できるだけ訪れたい。
18:20 日が暮れてきた。予期せぬ1日になったがあっという間だった。
今日の月はとても明るい。一人の野宿も、こうして照らしてくれるものがあれば寂しくはない。明日のフェリーこそ乗らなければ!おやすみなさいzZ Z
なごみの里公園までのルート
2023年4月8日【222日目】
瀬田海海浜公園→なごみの里公園
走行距離 78.8㎞
積算距離 11,489.1㎞
徳之島は1泊のはずが2泊になり、どんどん沖縄行きが遅くなります(笑)まあそれもよし。次回もお楽しみに!