雨【4日目 徳島・高知】

全国

旅に出て、初の雨。「大丈夫雨くらい。」そう言い聞かせて進むのだが…。

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tomoya

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腹が減ってはチャリはこげぬ

「今日は室戸岬を回って行けるところまで行こう!」さすがに高知市までは行けないだろうが、曇り空の中出発!

国道55号線
国道55号線

徳島市内からは国道55号線を進んでいる。車道は狭いが、これくらいの歩道があると安心して通ることができる。

時刻は10時。朝ごはんを食べずに出たせいか、お腹が鳴る音が車のエンジン音よりも大きく聞こえる。とは言っても店はまばらだ。

「なんや?ええにおいするやんけ!これは…中華か?」道路沿いでポツンとご飯処が現れた。

豚皇

中では、作業服を着た人たちがランチを口にかきこんでいる。

「ここで食べるべきか、いやもう少し頑張ってから…。」

「…。」の部分でもう着席しておりました。(笑)店の名は豚皇(トンファン)。メニューには中華料理がずらっと並ぶ。

「ここの食べログでの評価は…ええいそんなのどうでもいい!」「おいしいかどうかはこの舌が決めるんや!」

その舌さんはというと、さっきから

舌さん「なんでもええから口にほりこんでいよ!」

そして胃袋さん「まあまあ落ち着けって、今から中華料理流れてくるからさ!」

体の中はこんな状態なので、サービス定食のAを秒で注文。

豚皇サービス定食A

「ほお、これこれ。」いつもは野菜から食べるものの、今回は目についたものからどんどんかきこんでいく。舌さん、胃袋さんを待たせるわけにはいかない。

「ごちそうさま」

体の中は拍手喝采スタンディングオベーション。これでしばらくはこげるはずだ。

高知県入場

また少しこぐと青看板が見えてきた。高知県に入場だ。

四国に入ってから4日目。いいペースだ。

徳島高知県境

ここで地図をもう一度確認。「お?真ん中突っ切るルートがあるやん。」室戸岬を回るよりもかなり短縮できそうだ。日程的に余裕があるわけではない。1週間後には、愛媛で「おてつたび」というお仕事に参加する予定なのだ。「おてつたび」については後のブログで!

ということで、地図上の県道493号線ルートで進んでいくことにした。東洋町を過ぎて国道55号から右に曲がり、内陸に入っていく。少し雨がぱらついてきたので、アマゾンで安く仕入れたカッパを着る。足元にはゴムの靴カバー。後ろのバッグは防水。

自転車日本一周雨具
シューズカバー 黒

「完璧だ。」

「雨が降ろうがこの装備ならどこまでもこげる。」

少し山道になってきた。想定内。内陸に入っているのだから多少のアップダウンはあるだろう。途中、工事のおじさんたちが珍しそうにこっちを見つめる。

「ん?なんかおかしい。全然進まん。」

突然ペダルの踏み具合が変わる。さっきの道路とは明らかに違う傾斜。

県道493号線
高知市までの最短ルートと思いきや…

「あかん、降りよう。」自転車を降りて押してみることにした。「まあ少し押したら峠を越えて…。」そう言ってもう30分くらいたっただろうか。まだまだ上り坂は続いている。雨も強くなりだした。

「さすがにあかん、戻ろう。」

5㎞ほど来た道を戻る。すると行きに出会った工事のおじさんたちが話しかけてきた。

「この先は軽トラでも抜けるのに1時間はかかるぞ。」

「まじか、危ないところやった。」もう一度元の国道55号へ戻り再出発。やはり室戸岬を回ることになりそうだ。

室戸岬へ

室戸岬への道

室戸岬まではひたすらこんな道が続く。晴れていたらきれいな道なんだろうが…。

室戸岬への道
少し途中休憩
室戸岬 自転車で到着

そして出発から約4時間。室戸岬に着いた。

室戸岬の岩場
室戸岬の岩場

雨のせいか、人の姿はまばらだ。ごつごつした岩場と中岡慎太郎の像があった。

室戸岬 中岡慎太郎像

中岡慎太郎は坂本龍馬とともに活躍し、最後は龍馬と一緒に暗殺された志士らしい。30分くらいあたりを散策したが、先に進むことにした。

ついに初の野宿か?

室戸岬からさら進むと田野という町に出る。休憩所の看板が見えてきた。「今日はこのあたりかな。」

唐浜休憩所
唐浜休憩所

時刻は夜の7時半。すでにあたりは真っ暗である。夜の走行は危険だ。ましてやこんなに荷物のある自転車では…。「ん?」

自転車日本一周泥除けなし
泥除けなしの結果

「めっちゃ汚れとるやんけ!」Tシャツはつけたまま走行していた。「うわあせっかく書いたのに。」いいですかみなさん。泥除けがないとこうなります(笑)「まあええや、おかげでマットには汚れがついていない。」

唐浜休憩所

「今日はここで野宿してみるか。」

人生はじめての野宿。持っているテントはペグ打ちのテントなのでここでは張れない。よってベンチか床で寝ることになる。

「とりあえずベンチで横になってみよう。」

マットをしく。寝袋を出すためバッグに近づく。バッグは防水。寝袋は無事なはずだ。もう一度言おう「無事なはずだ…。」

「ん?」バッグが湿っている。湿っているどころか、絞ったらすぐに水が出そうなくらいだ。

「うそやろ?」半泣きになって寝袋を触る。湿り気が指先から伝わる。

「わかったよ。バッグから出さなくても俺にはわかるさ…。」

「バッグは防水」といきがっていた時間に時を戻そう。後ろのキャリアにつけているパニアバッグ。購入したサイトにはたしかに「防水」と書いてあった。が小さくこうも書いてあった。

「小雨に抵抗」「短い時間」

付属のレインカバーがあったことも忘れていた。もはやどこに直したのかも覚えていない。時刻は20時。気温が下がってきている。寝袋なしでは寝れやしない。

「くそう…。こうなったら高知市まで行くしかない。」このときの自分にはこのアイディアしか浮かばなかった。ライトをつけてとにかく進む。※暗い中の走行は事故のリスクが増しますので、自己責任で。

国道55号線自転車道
国道55号線自転車道

「よかった!自転車道がある!入ろう。」

国道55号線自転車道

だが自転車道はすぐに終わりをつげる。「もう!なんやねん!」災難というのは重なるものだ。

国道55号線

高知市内まではあと16㎞。雨は上がっている。なんとか行けるか…。

快活CLUB高知中万々店
快活CLUB高知中万々店

なんとあたたかみのある色の看板。今日のゴールはここ!地元にもある「快活CLUB」だ。飲み放題にシャワー(無料)、コインランドリー(有料)まである、旅人にとってはもはやホテル以上の施設である。

初めての雨。今日はよく走った。学びが多い一日でした。

高知市までのルート

2022年 5月9日【4日目】

徳島県海陽町→高知市

走行距離 157.3km 

積算距離 375.9㎞

ともや
ともや

受難の4日目。距離はなんと157㎞。走りすぎですね。(笑)獲得標高が示す通り、途中アップダウンも結構ありました。今日も読んでくださりありがとうございました!

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