山形でおてつたびしてみた!

おてつたび

今回は筆者が2023年夏に山形で体験したおてつたびのレポートです。

山形ではどんな体験ができるの?

給料は?

メンバーとの共同生活はどんな感じ?

そんな疑問にお答えします。

今回もおてつたびを全国で10回経験した私がわかりやすくお伝えします!ここのおてつたびは一言でいうと超刺激的おてつたび!

なかなかすごいですよ^^それでは行ってみましょう!

この記事を書いた人
tomoya

元小学校の先生が30代で
自転車日本一周の旅に出た
おてつたびは10回経験!
地域のすばらしさや出会った方のあたたかみ
お届けします!
ぜひ一緒に旅しましょう!

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今回のおてつたび先について

おてつたび先

今回私がお世話になったのは、山形県中央部にある西川町にしかわまちです。大阪からは仙台まで夜行バスで行き、仙台から再びバスに乗って山形駅へ。JRで寒河江駅というところまで行きました。この駅でスタッフの方のお迎えがあります。

寒河江駅ホーム
寒河江駅

西川町は人口約4500人。出羽三山のうちの二つ「月山がっさん」と「湯殿山ゆどのさん」を観光資源として有しています。日本有数の豪雪地帯で、月山の夏スキーはなんと4月にオープンして7月まで滑走が可能です!

おてつたび先で「ここのおてつたびはすごい」という噂を聞き応募しました。おてつたびの募集ページでもいろんな体験ができることが書かれています。

西川町役場

2022年4月に就任された菅野大志町長は中央省庁で勤務した経験を持っておられます。予算管理に長けていて、西川町の魅力をさまざまな場所で伝えたり、多くのイベントを企画、予算勝ち取り、そして実行したりして町の活性化を図っています。

到着した日の夕方には早速西川町役場で開かれる対話会という行事にお邪魔させてもらいました。役場の職員と地域住民が同じ目線で事業について練り合う。職員の方の熱のこもった説明、地域住民の前向きな意見に圧倒されました。中でも印象的だったのは町長の姿勢。町民と同じパイプ椅子に腰かけ、議論に混ざっていました。目線はまったく同じ。その時ばかりはフラットな立場で住民の意見に耳を傾けておられました。

期間と特典

期間は2023年6月26日~7月15日です。

募集ページの特典には

・テントサウナ体験

・蕎麦打ち体験

・町長の家で交流会

・町民の方の家に行って交流会

・BBQで交流会

・空き家のDIYの作業だけでなく自分たちのアイディア出しして仕上げる。

引用:おてつたび募集ページ「西川町」

と記載されていました。他のおてつたび先と比べると特典の数が多く、興味をひかれる内容ばかりです。

宿泊場所

西川町おてつたびの宿泊場所の古民家

宿泊場所は大きな古民家です。寝室は男女で別れていますが、基本的にそれ以外は共同で利用します。今回は男性4名、女性2名+スタッフ1名を合わせたメンバーでの共同生活でした。このスタッフの方は株式会社CASEケースという組織の方で、主に役場とおてつたびの間に入り、サポートをしてくださる方たちです。

一日のスケジュール

こちらが大まかなスケジュールです。

8:00 起床・朝食

9:00 午前の作業開始

12:00~13:30 昼食

13:30 午後の作業開始

17:00 作業終了

18:30 晩ご飯・入浴

22:00 就寝

イベントのお手伝いで朝7時から活動する日もありましたが、必ず一日の実働時間が6時間半になるように調整がされました(1時間残業があった翌日は1時間早上がり等)。

食事について

募集では3食とも自炊となっていました。ただ、米の支給と合わせて、食費として一人あたり一日500円の支給がありました。メンバーと相談して全員の分の食費を合わせ、全員で自炊生活をすることにしました。一人500円だと3食作るのに苦労しますが、合わせれば500×6=3000円になるので、基本3食とも古民家のキッチンで作りました。もちろん自腹で外食することもできます。冷蔵庫のメモに食べたいメニューを書いて、買い出しの時にそれを持っていき購入していました。

お仕事内容

西川町でのお仕事は多種多様でした。まず役場で町民の方々のニーズが集約され、CASEやおてつたびのお仕事として振り分けられます。お仕事の内容はおおまかな予定をCASEのスタッフの方から教えてもらえますが、急に変更になることもありました。

さくらんぼの収穫

西川町おてつたびで収穫したさくらんぼ

山形と言えばさくらんぼですよね!最初の二日間は農家さんのところへ行ってさくらんぼの収穫をお手伝いしました。さくらんぼの木は人よりも大きいので、脚立に乗って収穫しました。

西川町おてつたびで収穫したさくらんぼを選別する様子

こちらはさくらんぼを大きさごとに分けている様子です。どのさくらんぼも大きくてきれいですが、規定に満たない大きさだったり、少しでも傷があると、ブランド物のさくらんぼとしては売りに出せなくなります。写真の中で実際に売られるのは半分ほどでした。

イベントのサポート

西川町では人口5000人未満とは思えないほど多くのイベントが開かれます。

西川町おてつたびでマラソン大会の誘導のサポートをする様子

こちらは「ツールド・さくらんぼ」という自転車イベントの誘導のお仕事。サイクリストの方を休憩ポイントへと案内していきます。別の日にはマラソン大会のサポートもしました。

古民家改修

西川町おてつたびで古民家を改修する様子

宿泊場所の近くの古民家ではCASEのスタッフさんによる改修作業が行われていて、そのお手伝いもしました。専門の職人さんと一緒に柱に溝をあけたり、セメントで土間を作ったりしました。日常ではなかなかできない体験でした^^

一人1着カラフルなつなぎが用意されていて、汚れるお仕事の日はこれを着て作業しました。

西川町おてつたびで古民家を改修する様子
作業終わりの様子

草引き

西川町おてつたびで草引きをする様子

期間中一番多い作業は草引きでした。ただ今まで経験したような草引きとは少し違います。町民の方のニーズに応えるお仕事が多いので、たとえば団子屋さんの裏庭の草引きをしたときは、休憩時間に団子がいただけたり、旅館の裏庭の時は作業後に温泉に入らせてもらえたりしました。もちろんこうしたことは町民の方のご厚意なのでいつもあるとは限りません。

西川町おてつたびで草引き後にいただいた団子
いただいたお団子

マルシェのお手伝い

期間の終盤に、古民家の前の広いスペースで「叶えるマルシェ」というイベントが開かれました。飲食店や雑貨屋さん、占いの店など多数出店するおもしろいイベントです。こちらの準備作業や駐車場整理、片付けなども行いました。

西川町おてつたびでマルシェのお手伝いをした様子

このイベントはCASEスタッフの方が町の活性化のためにと気持ちをこめて企画したもので、人とのつながりを大事にした誰もが楽しめる内容でした。少しですがかかわることができ、アイディアを出し合う過程もおもしろいなと思いました。

西川町観光

休みの日におてつたびメンバーと西川町を観光してきました。

道の駅

道の駅にしかわ

宿泊場所から車ですぐの場所にある道の駅にしかわ。お土産販売施設とレストラン、さらに温泉まであります。

道の駅の地ビールソフト

西川町の有名箇所をめぐる謎解き月山調査隊「古文書の謎と月読の宝」に挑戦すると、こちらの道の駅で地ビールか地ビールのソフトクリームがもらえます。謎解きはその世界では有名な会社の監修なので超おもしろいかったですよ^^

道の駅寒河江チェリーランド

こちらは道の駅寒河江チェリーランド。収穫のお手伝いをしたさくらんぼと同じ品種のものが売られていました。ここはお土産が豊富で不自由しません。

慈恩寺

チェリーランドの北西にある慈恩寺じおんじ。なんと開山から1300年もたつ東北随一の歴史ある寺院です。

慈恩寺の三重塔
三重塔

特徴は東京ドーム10個分の広大な敷地と32ある国指定の文化財。本堂に安置された仏像もすごいですが、個人的にはこの三重塔が好きです。

文翔館

山形市の文翔館

山形市の方にも行ってみました。こちらは山形県郷土館(文翔館)。1916年に完成した建物は元々県の庁舎として使用されていました。イギリス・ルネサンス様式でデザインされた重厚感ある建物は、県庁が移転された後も保存修理されながら残されました。

山形市の文翔館内部

こちらの部屋は映画「るろうに剣心」でも使用されたそう。

山形市の文翔館外観

文翔館の横に並ぶレンガ作りの建物は山形県旧県会議事堂。どちらも美しい建物でした。

銀山温泉

山形で一番訪れてみたかった場所、それがここ銀山温泉です!西川町からは車で1時間少しで行けました。

夏の銀山温泉

銀山温泉は尾花沢市という町にある温泉街で、NHKの連続テレビ小説「おしん」の舞台にもなった場所です。1913年の大洪水で壊滅的な被害を受けますが、その後地元財界の力もあって復興しました。大正ロマンあふれる建物が並びます。

夏の銀山温泉

冬の雪化粧をした旅館街の様子が特に有名ですが、緑豊かな夏の銀山温泉もいいですよ^^

日帰り温泉は2か所あります。おしゃれな看板にレトロな街灯。明かりが灯るとどんな景色になるのでしょうか。

夜の銀山温泉
夜の銀山温泉

ということで夜にも行ってみました!こんな感じです。

どうですか?うっとりしますよね^^

メンバーとの共同生活

今回は6人のメンバーとの共同生活でした。みんなで声をかけ合って作業を進めたり、買い出しに行ってご飯を作ったり、楽しい時間が多かったです。家事の分担を決めなくても、積極的に掃除や料理に体が動いていくメンバーでした。

一方で周りに常に人がいる状況は少し疲れる場合もあります。気持ちを抱え込んでしまうメンバーもいました。意識的に一人の時間を作る。心が落ち着いている時間に対話する。ありがとうやごめんねの一言だけは意識的に伝える。そういったことが共同生活では必要だと自分自身も勉強になりました。役場の方、CASEのスタッフ、地域おこし協力隊のメンバーともたくさん出会えます。それぞれ考え方・価値観は異なりますが、めざしていくところは同じ。本当に刺激的な出会いばかりでした。

西川町おてつたびで食卓を囲む様子

今回のお給料

今回参加した日数は20日間

休日は初日と最終日含め6日間

総勤務時間は91時間で、いただいたお給料は…

81,900円 でした!今回も結構働いたなあ(笑)

おわりに

西川町でのおてつたびは特典がとても多いです。交流会やサウナ、BBQなど。きついお仕事やったり、難しい専門的なお仕事もありましたが、「今日はお仕事したかな?」と感じてしまう日もありました。町民の方とかかわって、自分ができることをして笑顔になられて…そういうことが毎日あったのが自分にとっては一番の特典だった気がします。

地域にはたくさんのニーズがあって「やりたいけど一人じゃできない…」ということが多いです。まだまだ日本には効率化の中で埋もれてしまっている地域が本当に必要としていることがたくさんあるような気がします。これからもいろんな地域をめぐって人とかかわって、自分にできることがあれば少しでも貢献したいなと思いました。

冬は雪かきで募集があるようです。他とは違った体験のできる超刺激的なおてつたびへぜひ!今回の体験談が何かの参考になれば幸いです。

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